朝吹真理子『きことわ』(新潮文庫)

結城浩
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久しぶりにリアル書店に出かけたので、ピンと来た本を何も考えずに数冊購入した中に入っていた一冊。

何の予備知識もなく(というわけではない。文庫本の帯に「二人の少女が25年の時を経て再開する」とあったから、少なくとも二人の女性が出てくることはわかっていたけれど)、ともかく読み始めた。

最初のうちは細やかな描写をゆっくりと楽しんでいたけれど、途中で急激に「そういう小説なんだ」と気付いてから俄然おもしろくなった。

そういう小説?

なるほど芥川賞をとったのもむべなるかな。

@hyuki
本を書く生活が30年くらい続いています。最近は『数学ガール』関連の本をずっと書いていますが、2024年3月に群論の本が出ました。毎週火曜日にメールマガジン、金曜日にWeb連載を配信しています。感想レターは「読みました」だけでも、とてもうれしいので、お気軽にお送りください。他のSNSへは私のホームページからたどれます。www.hyuki.com 〔ゆうき・ひろし〕