新しい住まいに引っ越そうとしている。
役所の人が書類を持ってきて言う。「この町に住む人の名前から一文字ずつとって町の名前を仮に決めておきました。いついつまでに正式名称を決めておいてください」
なるほど。町の名前はそのように決まるものだったのかと思う。というか、この町は四人からスタートするのか。それで町をまかなうことはできるのだろうかと思う。
裏に住む人(四人の一人である)のことが話題にのぼり、私の住まいとこの人の住まいを交換したが了承してほしいという。あなたが新しく住むところの方が広いのだけれど、いま住んでいるところの方が道路に近いから便利なのでということだった。特に不満はないので交換してもよいと思う。
ときどき解説を補うようにポップアップ風に町の平面図が現れる。
場面が変わって試験会場に来ている。
二日間にわたってこの会場で試験を解き続けなければならないらしい。会場はしかしなごやかで、リゾート地のホテルのようにみえる。ビュッフェのような食事もある。適当な席で問題を解き始める。
次の日も同じような席で問題を解こうとするけれど、会場に入ってきた人が「こっちの席がいいですよ」と私に勧めてくる。いや、私は昨日から来ているので、どこの席かは決まっているんですよと思うけれど、この人は一日目らしくて何もしらない。そうか、時間軸が歪んでいるのだなと気が付くけれど、私はその人にうまく時間軸の歪みを説明できない。
* * *
そこから少しして目が覚めた。
全体的に切迫した感じはまったくなくて、起きるトラブルもほんわかしているし、全体的に明るい春の日のような雰囲気の中で対話は進行している。
メタファとしてどんな意味を含んでいるかを考えるとわからないでもないけれど、むしろ全体として毎日の日々ののどかな受容が強く感じられる夢だった。
夢の中では状況をわかりやすく説明しようとしているけれど、説明しているのも説明されているのも自分である。