プライド
「プライドが高い」ことは、何かに秀でたい人にとっての必要条件だと思う。
ただ、プライドにはいくつか種類があり、一般的なイメージの「優秀である」というプライドのことは指していない。これは、他人と比較した場合の相対的な優劣に基準がある価値観で、個人的にはあまり気持ちが良くない。過去の競争環境においてこの価値観がない人間は淘汰されていくだろうが、時勢を考えれば現在の価値観としては、もう1つのプライドを大事にしたい。それは、「優秀でありたい」というプライド。言葉としてはほとんど変わらないが2つ違いがある。1つ目、前者のプライドが自分のポジションを意識している相対的な価値観であるのに対して、後者のプライドは自己との対話に基づく絶対的な価値観であること。2つ目、前者は現時点までの結果に重きを置いているのに対して、後者は未来も含めて結果と態度の両方に重きを置いていること。
人間世界の流れが遅ければ、過去の結果は大事な判断材料になっただろう。今の時代の流れの速さでは、過去の結果が足枷になることは必須であり、過去の結果を重視する前者のプライドは非常にリスクが高いのではないか。しかし、過去の結果に対して無頓着であることは、将来の結果に対しても無頓着である証左になるだろう。そのため、後者のプライドを持つことが大事なのだと考える