CDや本をこれからも購入してゆく

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 最近購入したCDは次の3枚です。3枚イッキの大人買いは少し躊躇しましたが、どれもとてもよかったな~♪

(1)民謡クルセイダーズ「Echoes of Japan」

(2)折坂悠太「心理」

(3)Gray by Silver「ETERNAL GRAY」

 ちょっと前に、安室奈美恵さんの楽曲のサブスク配信が、引退から数年を経て停止になったニュースがありました。その報を受けて、「やっぱり好きなアーティストの作品は、フィジカルのCDで買っとかなきゃ!」みたいな意見が、そのニュースのアナウンサーや街頭インタビュイーからなされていました。

 もともとアナログ人間で、音楽はCDで、文芸作品やマンガは紙の本で、とサブスクや電子書籍には全く見向きもしませんでした。しかし、特に後者に関して、本当にショックを受けた出来事がありました。

 第169回芥川賞(2023年上半期)を受けた市川沙央(著)『ハンチバック』という作品です。著者には、筋疾患先天性ミオパチーという難病があり、症候性側彎症を抱えています。その著者自身になぞらえた主人公による「紙の本への怨嗟」は、「本は紙で読んでナンボだよね」と悦に入る愛書家に、「健常者だからこその無理解と特権性」を眼前に突きつける内容となっています。

 市川さんは受賞後に出演したあるテレビ番組で、「好きな作家さんの作品に紙媒体しかないと、電子書籍の配信をお願いしていました。しかし、作家個人や出版社の反応はけんもほろろで、全く聞き入れてもらえませんでした」と過去の経験談を話してくれました。

 この作家個人や出版社の反応は、「選択的夫婦別姓に反対する」心性に似たものを感じます。「同姓一択の現状に『別姓』の選択肢を付加しましょう」という提案に、なぜ反対するのか不思議です。そして、この不思議さは「紙の本一択の現状に『電子書籍』の選択肢を付加しましょう」と入れ替えても維持されるわけです。

 その昔、ファクスが開発・実用化された際も、「ファクスでは俺の作品は伝わらない。必ず我が家に取りに来い!」と編集者に厳命する作家がいたそうです。アナログの大切さは心に留めつつ、デジタルの趨勢にうまく適応する器用さがほしいものです。2024年も頑張るぞー!

@i_0
いろいろと考えたことや思いついたことを書いていきたいと思います。読んでよかったと思ってくださるような文章であればいいな・・・。