だいぶおさまってきたものの、鶯の声をよく聞くようになった。マンションの目の前に木々があるからか、ずいぶんはっきりと聞こえる。ほーほけきょ、と本当に鳴くんだなあと一緒に鳴く真似をして遊んでいる。
それとは別にケキョケキョケキョ、と鳴く鳥もいるようなのだが、鳥の名前は詳しくないので何の鳥か全然わからない。君の名はなんて言うんだい?
春は花が咲くものだと思っていたけれど、鳥も鳴くものらしい。
八重桜も散り始め、歩道はピンクの花びらが敷き詰められている。
空が暮れるのは遅く、ようやく青と赤で染まる。
もう少し、もう少しだけ、時間がゆっくり流れたらいいのにね。