馳月基矢『竜馬 THE SECOND 1』読了。
暗殺でしんだ坂本龍馬が死後の世界でスサノオノミコトに気に入られていて、まだやりたいことがあるから生き返りたい、ならば7つの試練を受けてみよ、というあらすじのバトルファンタジー。
イラスト担当の煮たか氏は刀剣乱舞で坂本龍馬の佩刀、陸奥守吉行のキャラデザ担当の方。
ラノベだから、というのもあるのかな、会話の比重が高くてなおかつテンポもいいのでさくさく読み進めました。私はだいぶ読むのが遅いけどそれでも2時間かかってないと思う。これをコスパが良いととるか悪いととるか。みたいな話はよそでしてます。個人的には疲れる前に読了できてよかった。
以下ネタバレが含まれます。
龍馬が女たらし、人たらし、って冒頭で提示されて黄泉の案内人である友姫様とわちゃわちゃやるのがいいスパイスですね。龍馬は既婚だし、変にラブロマンスを入れるわけにもいかんでしょうしよい塩梅。
バディを組む中岡慎太郎とのやりとりもアツい。生きているときに志を共にした、いわば仲間であるわけですが、彼との別れもドラマティックでした。
7つの試練の内、初めの5つは天下五剣の持ち主とのバトル。勝てば鍵となる天下五剣である刀を受け取り、相手は塵芥に。塵芥になるということは魂が消えてしまうということらしく、まあ言ってみれば「死」なんですが、それが救いになる場面も。
天下五剣ですよ。審神者にとっておなじみの。童子切安綱、数珠丸恒次、鬼丸国綱、三日月宗近、大典太光世。他にも審神者にはおなじみの刀たちが(まあ刀なんですけど)けっこうたくさん登場していまして、「教養としての刀剣乱舞」とか考えたりしました。いやほんととうらぶやってなかったらピンとこなかったかもしれない。わりと本気で。刀の刃文とかけっこう詳細に描写がしてあって(互いに刀を見せ合って検分し合う描写もあったよ)なるほどなあと思いました。
結末もよかったな。龍馬が生き返ってまでしたかったこと。爽やかなラストだと思いました。