小雨の夕方、田んぼが水を張り始めている
のどかな景色の中
私はあなたを睨む
あなたが気に食わないことしたので
むしゃくしゃしたので
ヘラヘラしていたので
過ぎたことだし
なんでもないこと
無意味なプライドの問題
わたしはあなたを3回睨んだ
夜
絨毯に絡まった髪の毛や埃を、ブラシでひと掻きひと掻き掃除
日々の暮らしを丁寧に、丁寧に……。
自分で自分を褒めた瞬間
夕方の瞳が
わたしを睨んだ
気がした
苦しくなった
こんなにも痛いなんて
ずっとヘラヘラ
何年も
してくれていたのか
ありがとう ありがとう
遅いだろうけれど、謝ってもいいですか?