SNSがつまらなくなった。
そう感じるのは、Twitterがイーロン・マスクに改悪されたからなのか、それとも友達があんまりいないからなのか。あるいは、5段くらい、大人の階段を上ってしまったからなのか。
気がつけば私も、もうすぐ33歳である。
私が初期の頃のTwitterを始めたのが2010年のことだから、SNS歴ももう15年近くになるのか。
初期の頃の、日本に上陸したばかりの頃のTwitterは良かった。
誰も目立とうとか、何か有益なことを呟こうとか、それで稼ごうとか、誰かの足をひっぱってやろうとか思ってなくて。「メシなう」とか、超どうでもいい、くだらないことをつぶやいていたのだ。
その分、愚痴も吐き出しやすくって、それゆえ人間関係に少し亀裂が生じるような事態も起きていたのだけど。
でも、ただただ世界とつながって、ただただ誰かとつながる喜びがあった。あの頃のTwitterを振り返ると、そんな風に思う。
対して、今。
ひとたびSNSを開けば、「おはようございます!今日も頑張ります!」とか「ライターとしてやっていくなら、●●を意識したほうがいい。私はこれで月収20万円を達成しました」とか「今日は誰々さんにセッションしてもらって、自分の進むべき方向が見えてきた気がします!これからひとつ成長できるように努力します!」とかとか。
そういうポジティブで前向きで、自己実現していてキラキラと輝いていないと死んじゃうみたいな投稿が目に入る機会が多すぎる。
あるいは、「歌手Aはゴミ」とか「生理用品を被災地に手配するなんて、女は優遇されすぎている」とか。誰かを誹謗中傷したり、論破したり、匿名で脊髄反射で好き勝手言っている投稿に心をえぐられたりとか。
とにかく、落ち着かないのだ。
SNSとは、少し距離を置こう。もしかしたら、もうあまり戻ってこないかもしれない。
心に浮かんで、これまではSNSに書いていたことも、これからはこの場所や自分の手元の小さなノート、ひっそりと書いている小説の中に入れ込んで昇華させる。
追いつけ追い越せのキラキラ合戦はもうおしまい。足を引っ張り合おうとする無用な悪口合戦ももうおしまい。
さよなら、SNS。
知らない人とつながり、世界とつながる楽しさを教えてくれてありがとう。