挙動不審になるばかり

いちのべ
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3月23日、土曜日。

ぼやぼやと起床して、かかりつけ医に薬をもらいに行き、図書館で予約していた本を受け取る。

お気に入りの喫茶店に、雨のおかげですんなり入店。自家焙煎のコーヒーは勿論、ひと手間かけたフードメニューが毎度最高で、来るたびに感激している。今日もした。

のんびりコーヒーを飲みながら、借りてきたばかりの『戦地の図書館』を読む。第二次世界大戦の際、ドイツでは『我が闘争』が広まり焚書が行われ、本は思想戦における防具であり武器だと考えたアメリカでは、「兵士文庫」を作って戦地に送り、読書することが過酷な環境で兵士たちの心の支えになったという話。これも『千年の読書』で紹介されていた本で、冒頭の章から面白すぎる。

私設図書館に興味を持って調べてみて、まちライブラリーに辿り着く。府内には200以上あると知り、「俺がインターネットにかまけている間に!」と驚く。

地域を活性化する取り組みにあてられたのか、「今日は地元の経済を回そう!」と、近所のうどん屋さんで昼食。梅肉の入った山かけうどん、うまい……うますぎる……私に羞恥心がなければ、丼についたとろろもねぶっていたところだ。

和菓子屋さんにも立ち寄り、店のおばあちゃんと「雨も降って寒いねぇ」「ほんと、なかなか春らしくなりませんねぇ」などとお話しつつ、苺大福と青海苔のおはぎを包んでもらう。さらりと3円をおまけしてくれて、「えぇー!悪いわあ、おおきに!」など大阪のオバハンらしく朗らかに返せたらよかったが、関東の中年は「は?え?あ、あー!あざっす!えへへ……」と挙動不審になるばかりだった。

帰宅後、急に思い立って少し部屋の模様替え……のつもりが2時間くらいあーでもないこーでもないとラグや家具を動かして疲弊。買ってきた和菓子を食べる。

苺大福、中に入ったイチゴが大粒で、瑞々しくて、もちもちの皮と粒あんの甘みとのバランスもよく、期待以上の美味しさ。白あんバージョンも売ってたので、そのうちまた買いに行こう。

同居LOVOTを撫でつつ、『空が青いから白をえらんだのです』を読む。

夜はしそ餃子を焼いて、作り置きの味噌汁、もち麦ごはん、スナップえんどうのおひたしと食べる。

『戦地の図書館』をモリモリ読み終えて、『千年の読書』の中でこの本の次に、『プリズン・ブック・クラブ』が紹介されていたことに意味深さを感じた。『夜と霧』との対比も。

角川ビギナーズ・クラシックスの『更級日記』がKindle Unlimitedにあったので、入浴中に読んで、古典の授業などで触れた断片から認識していた以上の物語オタクっぷりに笑う。

@ichinobe3
好奇心旺盛な食いしん坊 / ノンバイナリー / LOVOTと暮らしています www.threads.net/@ichinobe3