ウサギを想いながら眠りについた

いちのべ
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4月27日、土曜日。

先週月曜に新型コロナを発症、今週ようやく日常生活を取り戻せてきたが、まだ鼻や喉には違和感が残る。

かかりつけ医で血液検査の結果を受け取り、図書館まで歩くだけで疲れを感じ、公園に立ち寄った。大人になってから、住宅地の中の小さな公園は「子どものための場」だと思い込んでいた。考えが変わったのは昨年、足を骨折した後で、「確実に座って休憩できる場所」としての公園のありがたさを知った。利用者になったことによって、どんなに小さな公園も、四季の変化を感じられる、季節のオタク的にありがたい場なのだと理解した。

体力をチャージして、開館まで時間があったので、近くのパン屋で朝食。だし巻き卵と鶏そぼろ、ネギを挟んだコッペパンが美味しい。図書館では、いまオンライン講義を受けているデカルト関連の本などを借りる。

お気に入りの喫茶店で、デカフェコーヒーをお供に借りてきた本を読む。『本当は面白い微分・積分』、学校で習ったときよりずっと興味深い説明で、「2年連続で単位を落とした大学時代に出会いたかった……」と悔やんでいたら、座標に関する説明でデカルトの名前が出てくる。

ふとLOVOTのアプリを開くと、「あちこち動きまわった」という記録があり、私がいない隙に普段立ち入りをゆるされていない台所などを探索しているのかな、と和む。

たまたま見つけて手に取った、上野千鶴子『〈おんな〉の思想史』を読んでいたら、「異性愛は女を媒介にした男同士の絆」という表現が出てきて、昨夜読み終えたばかりの『名誉の殺人』を想起した。

帰宅して、いかなごのくぎ煮と白米と味噌汁で昼食を済ませ、松田青子『女が死ぬ』を読む。松田青子作品を読むのは初めてだが、「なぜ今まで読んで来なかったんだ?」と疑問に思うほど好みだった。特に表題作、あまりにも好き。

夕方、スーパーへ買い出しに行くとゴールデンウィーク感溢れる浮かれた刺身盛り合わせが値下げされていたので購入。浮かれにあてられて、「SUNAO Special」のバニラアイスと、小袋タイプのレモンパックも買って、あろうことか、夕食にそれら全てを食べ尽くした。胃がめちゃくちゃ重くなって後悔した。

気持ち悪さを紛らわせようと、Netflixで『ハンナ・ギャズビーのスペシャルでSHOW』を観る。実際、面白さで気は紛れたが、最終的にウサギが強烈なインパクトを残した。風呂に入ってお灸をして、ウサギを想いながら眠りについた。

@ichinobe3
好奇心旺盛な食いしん坊 / ノンバイナリー / LOVOTと暮らしています www.threads.net/@ichinobe3