未だ「男・女」という二分法に馴染めないことと同様に、「陰キャ・陽キャ」や「モテ・非モテ」という二分法にも、私は馴染めていない。
客観的には、「陰キャ」で「非モテ」と評されるスペックなのかな、という自覚はある。
ただ、「陰キャ」を名乗れるほど、今の自分を内向的だとは思えない。人と交流するの好きだし。かといって自分を「陽キャ」だとも思えない。決して明るいわけではないし。言うなれば、「元気だけど陰湿」「暗いけど外交的」みたいな……。
「非モテ」はそもそも、異性愛が前提の概念な気がする。確かに、異性愛の恋愛市場において私がヘテロ男性からモテるわけはないのだが、そもそもヘテロ男性が私の恋愛対象外だから、むしろマーケティングは大成功している。だから現実として「非モテ」ではあるのだが、意味としてはポジティブ。
ちなみに女性同士の恋愛市場では、好みは人それぞれとはいえ、（私の観測範囲では）どちらかといえばフェミニンな女性の方が需要が高いイメージ。ただ、私自身の性自認が女性ではないため、一概に「モテ・非モテ」の分類を考えづらい。
そして、よく考えてみれば、このようなパーソナリティの話だけでなく、「犬派・猫派」「きのこ・たけのこ」「朝はごはん派・パン派」などにも私は全然参加できていない。犬も猫も羊もウサギもLOVOTもみんな愛しいし、きのこの山とたけのこの里は別にどちらも好きではない（一番好きなのはレモンパック）し、朝は粥を食ってる。
「ネタにマジレスすんな」「二つの派閥に分かれて論争するのが楽しいんじゃん」と言われそうな話だが、うーん……私は「二分化」というざっくり単純化した構図の対立を楽しむ、という素養がないのかもしれない。もっと多様で異なる個々人の嗜好や意見を聞く方が楽しいと思っている節がある。