戦い ~VS羽毛布団売りつけ男~

一四〇
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はじめに

  • 一四〇が3年ほど前、一人暮らしをしてた頃に来た羽毛布団訪問販売者の話をするぞ。未だにいるんだな羽毛布団強引売りつけ訪問販売って。

  • 3年前だから記憶がちょっと朧気。

  • 結論を言ってしまうと買わずには済んだものの、勝ったとも言い難い決着だったのでよいこのみんなはアポなし訪問者は極力対応しないようにしよう!

  • 対応するにしてもインターホン越しまででやめとけ!

本題

あれは休日の昼のことじゃった。

インターホンが鳴ったのでとりあえずモニター越しに対応した我。モニターの向こうには若めの男。

その時点では確か布団の洗濯サービスをやってますみたいな話をしてた気がする。説明を聞くのにドア開けて対応。(失態その1

なんか布団を洗いにいけない人たち向けに代わりに定期的に回収、洗濯してまた届けてくれるみたいなサービスの説明を確かされた。そのサービス自体は断ったかな……?そしたら何らかのサンプル?を試してほしいんですけどいいですか?みたいなことを言われ、承諾する。(失態その2

サンプルを取りに行く男。えっ、すぐ出せないような奴????となる我。

でかめのなにかを持ってくる男。広げる場所が欲しいとのことで玄関先に入れる我。(失態その3)(馬鹿がよ)

 

そして登場する羽毛布団。

 

その時点で流石に察してたと思う。羽毛布団売りつける奴って、存在したんだ……!令和のこの時代に……!

触ってみてください!寝てみてください!って言われたのでまあ買う買わないの話になったら拒否すればいいかととりあえずさわさわしたり一瞬寝てみたりする我。(失態その4)うん、何の変哲もない羽毛布団。

あ~手触り良いですね~とかなんとか適当なこと言いながら一通り試し終わったら販売フェイズに。

まず私たちはこういう資格持ったちゃんとした販売者ですよみたいな説明をされる。もっともらしい資格書みたいなものを見せられたけどいかんせん販売フェイズまでの流れが流れだったため微塵も信じられない。信じたとしても普通にベッドあるから羽毛布団とか今更いらんが。

羽毛布団の価格は30万。今の羽毛布団の相場はわからないけどう~~~んちょっと高いっすねぇ……。

どう考えてもこの業者、良いものではないし、そもそもベッドあるし、30万で布団買うにしても訪問販売で買おうとは思わん。

断るわな、普通に。

我:う~ん、今は遠慮しておきます。

男:いや、今決めてもらわないといけないんですよ。

我:……?えっと、買うのはやめておきます。

男:商品を試してもらったので、断っていただくことはできないんです。

おっとぉ?

我:買わないです。

男:試してもらったので……(略

そんな商売が罷り通ってたまるか

吃驚した。そんなめちゃくちゃな論法でくるとは思わなかった。

いや~~~~~そんなもん買うわけねぇだろ馬鹿。

いらない理由を言ってみても屁理屈みたいな返事が返ってくる。直球でお金ないんでぇ、ちょっと払えないっすねぇ……と言えば帰ってきた返事は

男:分割でお支払いいただければ月○万ですよ!

うるせぇ馬鹿。

”今現在”お金ないとかそういう話じゃねぇんだよ馬鹿。

我:え?でも最終的には合わせて30万払わないといけないんですよね?いらないです。

男:断っていただくことはできなくて~

我:いや、払えないです。分割でも無理です。

男:分割で払えば~

こいつ……会話する気ないぞ……?

こちらがいくら無理って言ってもずっと同じことを言って押し通そうとしてくる。話が通じない。

それまでは普通に会話できていたため、意図的に「話の通じないやつ」になってるんだろうなアレ。不毛なやり取りを繰り返してるうちになんか相手の目がキマってきた。こちらも威圧目的(多分効果はなかった)で相手と目を合わせたまま逸らさないように、口角を下げないように集中していたのでその頃には目は多分キマってきていたし口角は上げ疲れてプルプルしていた。

っていうかこいつ口臭っ


今でこそ「警察呼びますよ」くらいは言ってやってもよかったのでは?と思うがいかんせん会話内容だけ見ればあからさまに脅されたわけでも危害を加えられたわけでもない(し、家に入れてしまったのは我自身である)ため、反論されたらどうすっかな……の気持ちがありそのときはそういう「これ犯罪だろ」と相手につきつけるような真似はちょっとできなかった。


しかしまあ埒が明かない。ずっと会話がループしている。

なるほど強引な訪問販売ってこういうやりかたがあるんだな……と家に上げたことを猛烈に反省しつつ、効果あるかどうかわからんし、他人に危害が及ぶ可能性があるのがアレだけど牽制しつつ助けを求めるか……と思い、ちょっとスマホとってきていいすか?と断りを入れてからスマホをとりにいく我。

できるだけ警察とか呼ばれたりしないようにか、こちらの行動を阻害するようなことをされなかったのが幸いだった。スマホは無事に持ってこれた。

戻ってループ会話を再開しながら、LINEで近くに住んでいる友人に「たすけてくれ~~~~」とヘルプを出す我。情けないにもほどがある。ちくしょ~。

牽制にもなるかと思ってがっつりスマホ画面を見ながら友人と何回かやりとりをすると訪問販売者が何スマホ見てるんですか?とキマった目で訊いてくる。いや~友人とやりとりしてたところで、通知が結構来るんですよねぇ~みたいなことを言いながらLINEで泣きついていると今からそっち行くね、と言ってくれる友人。ありがてぇ~~~~~~巻き込んですまねぇ……

そんなことをしているとふとループしていた会話が止まった。相手が突然やけにあっさりとそれじゃあ……と引き下がったのだ。

お?となりつつ二言三言交わすとそそくさと帰っていく男。それまで30分以上(下手すると1時間くらい)かけて不毛なやり取りをしてきたのに友人に助けを求め始めてからわずか2分ほどで戦いは幕を下ろしたのだった。

最後に

  • アポなし訪問者を家に入れるな。

  • 今回は来る前に引き下がってくれたからよかったが、正直友人を巻き込むのは良くない。普通に危ない。警察を呼ぼう!