”Aである”ことの証明

idoco_daijiro
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こんにちは、だいじろうです

少なくとも運動器疾患を対象とした臨床においては、1番の問題点を特定していくことが非常に重要になります

評価を行うことで1番の問題点を特定しようとしていくわけですが、多くの場合、アプローチを行い、その効果判定の結果から”それが1番の問題点だった”と結論づけることになります

ここで、私が臨床のなかで意識している考え方があるので、シェアしておきます

それは

”Aである”ということをより確からしいものにするためには、”Aである”ことを立証することと、”A以外ではない”ことを立証することが重要である

ということです

ちょっとイメージしづらいですよね

たとえば、腰痛患者さんの1番の問題点を「股関節屈曲可動域の低下」と仮定します

これをより確からしいものにするためには「股関節屈曲可動域の低下」を改善させることで症状が軽快することが必要となります

が、それで十分でしょうか?

股関節屈曲可動域の低下を改善させる過程で、股関節屈曲筋力が向上していたらどうでしょう?

そうなると、「股関節屈曲筋力の向上」が腰痛軽減に寄与した可能性がでてきますよね

極端に言えば、股関節屈曲可動域のみが改善し、それ以外のすべてのものが変化していない場合に、はじめて「腰痛の原因が股関節屈曲可動域の低下だった」と言えるようになるということです

ですが、股関節屈曲可動域のみが改善することはまずあり得ませんよね

では、どうするか?

他の機能が改善しても腰痛の改善につながらないということを確認していくことも重要です

具体的なことはテキストだけでは伝わりづらいですが、そういう思考プロセスを踏んでいくことが臨床の醍醐味のひとつではないでしょうか

ぜひいろいろ考えてみてくださいね!

@idoco_daijiro
フリーのPT、ATとして活動しながら、ソフトウェア開発なんかもしてます。気軽に感想レターをいただけるとうれしいです。