働くの向いてないけど指輪がほしい

いきふく出版
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公開:2025/3/8

辻村さん、お元気ですか。

さっき残業が大変とおっしゃってましたね。お疲れ様です。

私は今日、ちょっと本命だった企業から応募の段階で落とされました。

欠員補充の1名のみの採用枠だったそうです。この私を逃すなんて惜しいことをしていると思いませんか?

先日のZINE フェス 福岡は楽しかったですね。

2月頃より うつ が悪化して、正直参加できるか難しいところだったのですが、いい感じに心身を整えることができました。辻村さんとあいさんと福岡市で再会するなんて不思議ですよね。そのおかげで、空っぽでカチコチだった私のハートに何かを受け入れるためのクラックが入ったように思います。

辻村さんとは昨年の11月のIKI ZINE FESではじめてお会いして、壱岐島をぐるっとドライブアテンドしてもらいました。その節はお世話になりました。

辻村さんとの出会いって振り返ってみるとおかしいことだらけですよね。

私は九州最北端の港町から、行ったこともなければ会ったこともない離島に住む方が企画するZINEイベントに身一つで飛び込みました。その上、ゲーム『ゴースト・オブ・ツシマ』の聖地巡礼がしたいとか、壱岐のグルメを味わいたいとか、ZINEイベントのみならずがっつり観光の話までして、ドライブしましたね。おかしいですよね。すみません。でも、とっても楽しかったなあ。

辻村さんは、あの夜、私との出会いを財産だと言ってくださいました。

言われたことにハッとして、勝手に染み入って、ろくな返しをしていなかったように思います。しっかりしろ、私。

私にとっても、辻村さんとの出会いは財産です。

うつのせいなのかハッキリしませんが、仕事になるような文章が書けなくなった私と、こうしてゆっくり交流を持ってくれること。言葉を待ってくれること。感謝でしかないです。個別にお礼するのももちろんですが、この広くて狭いインターネットの海に留め置くことにも意義があると感じ、書きました。ありがとう。

タイトルにもあるように、今日の不採用然り(笑)、私は労働に適性がありません。私はとっても働きたいので、これは完全なる片思い。非常に残念です。それと同時に、状況は少しずつ文章を書いて生きることへ向けられているように感じます。もう残っていることがそれくらいしかない。書いたり読んだりに定年退職はないので、長い目でやってこ〜と思います。そして、指輪を買いたいのです。

話がしっちゃかめっちゃかですみません。

私は鉱物が好物です。ここで読むのをさようならしないでください。

辻村さんはシグネットリングというのをご存知でしょうか。

辻村さんはイギリスがお好きだから、ご存じだったら蛇足ですみません。その昔、貴族の家長が小指に身につけていた指輪のことです。家紋などをトップに掘って、例えば手紙の封をする際などに蝋にぷにゅっとさせて「ウチからのレターだよー」と表すのに使っていた、便利な代物です。

私は定期的に、頑張りたいな〜という時にアクセサリーを買います。そんでもって、今の私が求める物がシグネットリングというわけです。

別に家紋を掘ろうとか、サイン代わりに使ってやろうとか、そういった実務性は求めておらず、その背景を持った自分好みのシグネットリングを探しています。目星はいくらかつけています。あとはタイミングですね。買ったらここでお披露目します。

辻村さんは、最近気になっているものや欲しいものはありますか?有形無形問わず。気が向いたら、教えてください。

書き終わるのが何だか惜しいですね。それでは、また。

@ikifuku
島と港の交換日記|長崎県壱岐島出身の小説家・辻村いち と、福岡県出身の作家・くわの真翠の出版社風味ユニット。2025年3月8日ふんわり創立。|Bluesky bsky.app/profile/ikifuku.bsky.social