いままでの取組みをやめることを伝えるときに考えること

ikuma
·

去年くらいからリーダーとして開発チームの改善を色々とやっていて、いくつか既存の枠組みをやめたりすることもしている。

今のチームは自分がエンジニアになってはじめてジョインしたチームということもあり(出戻りした)、やめた施策の中には自分が始めたものもある。脳裏では(お前の始めた物語だろ)と聞こえてくる。

自分が始めたかどうかは一旦さておき、既存の枠組みをやめるのは、それを始めるときよりも負荷のかかるものだ。...とは言いつつも最近はやめることに少し慣れてしまっている感もあり、ヒトノココロヲウシナウマエニどうやって伝えているかヲ...書いておきたい。

歴史を調べる

調べられる場合は、現状に至るまでの背景をドキュメントやSlack等を辿って調べる。

以前にも改革しようとした痕跡があれば、そこはどうやって乗り越えるか(施策として乗り越える or ハレーションが起こりうるので説明を手厚くする)を検討すべきポイントである。

脳内記者会見を開く

やめたいと思ったトピックを、脳内でチームに展開する。

メンバーごとに言いそうなことを脳内でモノマネしつつ、足りていない内容を補完していく。モノマネは必須ではないが、リアリティが出るので、相槌や渋る様子辺りもとりあえず再現している。

一回想像してみると、「何かをやめる」というHowの部分だけでは簡単に話が止まってしまうことがほとんどなので、次にWhyを考え直していく。

目的を問い直す

「〇〇をやめる」→なぜ?の問いに答える。テンプレとして、以下のような内容を埋めていく。

「現状〇〇には以下の課題がある。

  • XXX

  • XXX

  • XXX

これらを解消し、〜〜を目指すため、++を廃止する。」

やめようと思っているからにはそれなりの課題感があるわけで、とりあえずは3つくらい出るのだが、もう一度脳内で問いかけると「ほんまか?」と言う気持ちが湧いてくる。ここでデータとして顕在化している事実を確認することで、事実を補強する。

データだけでは説明に乏しい場合は、同じような組織規模・フェーズのエンジニア組織におけるブログなどを参考にし、一般化された問題を探しにいくこともある。

表現を変える

ここまでの過程で出来上がる内容はかなり理詰めだ。説き伏せるような相手であればそれでいいかもしれないが、話すのはチームである。

納得してもらいたいし、なんなら自分の提案に対してもっと良い意見が出るかもしれない。

そこを目指すために、提案をあたたかみのある表現に変更する。

最近使ったものだと「廃止」を「卒業」とリワーディングしたことがあった。これはもともと単純に言葉のやわらかさから「卒業」と言い換えただけであったが、卒業としたことによって、「自分たちはこの施策をすることによって、これまで何を学んできたのか、できるようになったのか。次はどういうステージが待っているのか」をあらためて自分に問い直すきっかけとなった。

表現を変えるうちには、ドキュメントの中ににぎやかしの挿絵を入れることも含まれていたりして、これはさして重要な部分ではない。しかし上述のように表現の再考を機に、よりよりストーリーテリングを思いつくこともあるので、自分は大切にしている。

コストをかけるか否か

伝え方を考えて、こねくり回して、チームに持っていく。

これはコストのかかる方法で、もしストレートに伝えても特に何も問題なくスッといけるのであれば、それはそれでよい。ノーコストでいける分、ほかにエネルギーを回せるのだから。

要はトレードオフなので、適宜使い分けていきたいが、最近は色々と変えたりすることに少し慣れてきてしまって、丁寧に進めることを少し蔑ろにしはじめたので、自戒として書いてみた。