近所にドラッグストアができて重宝している。しかしなんの音なのか、常に謎の高音(昔のでかい掃除機の隙間から漏れる空気の音みたいな)がしていてそれが妙に辛く、長居すると具合が悪くなるため目当てのものだけ買って一刻も早く立ち去らねばならないのが厄介である。で、そのドラッグストアにいくたびにゲ謎のあの島のあれみたいだな…と思ってひとりで笑うのである。ふふ。
ゲ謎、もうじきアマプラ配信である。めでたい。うれしい。
結局三度しか行けず、複数入村民のなかでは少ない方だろうと思うのだが、個人的にはダークナイトライジングとエイトレンジャー2に並んだのでこれはなかなかすごいことだと思う(この作品の好きポイントもいつか語ってみたい)
順番は忘れてしまったが父殿のビジュアルに「白髪はズルじゃん?」となりcv関俊彦と聞いてもうだめになった。私が好きな彼はツンデレーションきつめというか、ちょっと怖い人くらいがツボなので理想とは異なるのだが、それでもただでさえビジュアルが良い男に好きな声帯がつくのだからもう見ないという選択肢はその時点で完全に消えた。
世間的には彼は優しい忍者の先生方面での初恋キラーということらしくあの優しさや柔らかさが人気のキモらしいが、それはまあよい。通ってきた道が異なるのだ。
夏頃発表になり見る覚悟をし、アニメ6期基準ということなので予習してから臨むと決めた。
そもそも多分鬼太郎は好きだった。世代的には4期の人間。生まれつきオカルトというかおばけっぽいもの全般が好きな変な子供だったので4期放送前に妖怪図鑑的なものを読んでいた気がするし、レンタルビデオの時代に白黒の(いま思うとたぶん2期)鬼太郎を見ていた、ような記憶がある。
それぞれの期ごとにやや性格が違いながら基本的に人間に優しく、人間の側に問題があったとしても助けてくれるヒーロー的な鬼太郎くんというのを思いながら見た6期、まあ、とてもよく効いた。なんというか苦い!苦しい!でもそれがとてもツボで、とても好みの味をしていた。
他シリーズと比べても圧倒的に人間がどうしようもない世界で、先に警告しましたしあなたがろくでもない人間なら別に助けたりしないですよ、みたいなことを言いながら結局救ってしまうし、それで文句を言われたりするし、妖怪の側から責められたりする、「かわいそうポイント」がとても高い鬼太郎くんがいかに私に刺さったかお分かりいただけるだろうか。私は可哀想なヒーローのかわいそうポイントを吸って長らえる妖怪なので、それはもうよく効きましたね。
ヒーロー的な生き方をするものの物語が好きで、特に明るく陽気な作風ではなく献身に対して全然報われないタイプが好きで、それでも救ってしまう姿に泣いたり呻いたり「もう守るのやめよーぜ!滅ぼそうぜ人類!」とカジュアルに滅亡歓迎論を掲げるのを好んできた。そんなオタクがノーマークでいたところに理想のヒーロー見つけちゃったじゃん…と頭を抱えた。
で、6期鬼太郎くんがクリティカルに効いた私にゲゲ郎さんの生き様を描いた映画ゲ謎がどのようにいかに深く刺さったのかって話で。私はひとりで笑いながらすべてを引き受けてしまう男が好きなんですよ、本当に。困っちゃいますね。おわかりいただけますか。
やーめちゃくちゃ良かったんですよゲ謎。
話すと長くなりそうな気しかしないから、それは配信されてからまたにするけれども。
普段ならよい作品に遭遇しても適当にひとりで感想こぼしていればそれで満足する低燃費なオタクが、久々に誰かと萌えを共有したいと感じるタイプのオタク経験をした。難儀な腐女子であるゆえ組み合わせ逆であるともう分かり合えないのだが、幸いフォロワーが同じ傾向で本当に救われた。本当に、救われた。みんなと逆だったら多分寝込んでいた。世間の主流とは逆だったようである。それはまあいつものことなのでいい。
ゲ謎、この度めでたくアマプラ配信である。既に何度も見た人も、まだ見ていない幸運な人も、ぜひ見てほしいと思う。それで私に感想を聞かせて。それから鬼太郎くん付近をテーマにヒーローの話をしよう。させてほしい。させろよお。