デジタルデトックス期間に突入。本を読み音楽を聴く。あとラジオ。
『チューリング完全ユーザー』試訳 - baku https://scrapbox.io/glisp/%E3%80%8E%E3%83%81%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%B0%E5%AE%8C%E5%85%A8%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%BC%E3%80%8F%E8%A9%A6%E8%A8%B3
おもしろい。コンピューターから疎外された「ユーザー」やスマートなコンピューターに囲まれた「人びと」のアンチテーゼとしての「チューリング完全ユーザー」。
それはそれとしてなんか訳文のノリに山形浩生みがある。
バイト中にクマ避けにずっとラジオを大音量で流しているのだが、たまたまかけていた NHK FM の「ふんわり」がジャーマンロック特集。六角精児がパーソナリティの曜日で、六角さんの反応が安定感があってよかった。クラフトワーク、ノイ!、アシュラ、グルグル、カン、クラスターが朝っぱらから流れて楽しかった。その後、六角さんによるパブ・ロック特集をはさんで、ネオアコ特集。そっちはあんまりちゃんと聴けなかったんだけど、文化的すぎるバイトだった。いやバイトそのものは関係ない。
おにぎらずリバイバル、やはり来るべき。「おにぎり」とは挟める具のバリエーションも変わるし思ってる以上に別の料理。
荷物が届く。中身をチェック。メモリだ。MPC500のアップグレード用。SODIMM PCL133 144pin 256MB をヤフオクで購入していたのだが、128MB で無事認識。MPC が半分の容量しか認識しないため、欲しい容量の倍のメモリを購入することが勧められていたが、ほんとうにそのようだった。ただ、多分 512MB を買っても 256MB 認識されるわけではないと思う。純正の拡張メモリの容量が 128MB だから、それが最大。
いままでデイリーノートをマメにジャンル別(読んだ本、記事、聴いた音楽……等々)でわけて書いてたがもう週報スタイルで全部箇条書きでいい気がする。どうせ全文検索にかけるし、ドキュメント内の整頓はそこまでやらんでも。
https://soundcloud.com/resident-advisor/ra-997-verraco
聴いたのちょっと前だけど Verraco のミックスすげーよかった。かっこいいわこの人。しょっぱなにかけてる Loidis のエディットってリリースされないのかな?
https://www.youtube.com/watch?v=GAL-Wm8l4xw&ab_channel=SMTOWN
ブルピンに張り合うかのように少女時代のヒョヨンが Y2k のダンス・ポップをごりごりにぶちかましてきてすごい。
https://www.youtube.com/watch?v=tGMy0z1akLs&ab_channel=ifeye%EC%9D%B4%ED%94%84%EC%95%84%EC%9D%B4
ifeyi のシングルも良い、ボールルームっぽさもあるテックハウス。
https://www.youtube.com/watch?v=UXPEXAaMiQ8&ab_channel=DubstepuNk
YOOKiE のくだらなエディットシリーズ(前からDJとかでかかってた気がするが)。馬鹿すぎる。
Introspekt の Dilation の ‘turn the lights down...’ の声ネタなんだっけと思ったら Grain の Untitled (G3) B1 だった。もっと元ネタ遡れるのだろうか。
参院選。「票送り」のバイトをする。開票の際に発表される速報をメディアに報告するという業務。開票作業をぼんやり眺めながら、速報資料の配布を待つ。投票人数が3000人にも満たない小さな自治体なので開票場所もこじんまりとしている。淡々と票が数えられて、まとめられて、速報が出る。この繰り返し。
カート・ヴォネガットは『スラップスティック』で(ヴォネガットのことだから、他のエッセイや小説でも書いてそうな気がするが)アメリカの偉大な発明としてロバート式議事法を挙げている。政府が崩壊したアメリカで人びとが自治をするときにまさしくこの議事法が活用される場面が出てきて、それがけっこう感動的というか、ヒューマニストたるヴォネガットの思うアメリカ的ユートピアのあり方の象徴が、具体的な誰かでも、なんらかの逸話でもなく、「多種多様な人びとが一緒になにかをする仕組み」だというのが、いいなと思った。
開票作業を見ていて思い出したのはこのことで、どれほど「選挙戦」や「SNS戦略」や「制度のハック」がどうこうと言われようと、この仕組み自体はあほほど堅牢で、その作業には党派性はない。そこにちょっと感じ入るところもあった。結局のところ、「ハック」されるのは人間の心でしかない。それが希望なのか、あるいは根深い絶望なのかはわからないが。
まあ、選挙を過大評価してもしょうがないのだが。民主主義を支える労働を見たなぁと。うちはいっぽうの親が公務員だったのでこういう仕事もよくしていた記憶もある(選挙の日は死ぬほど帰りが遅くなる)。
ところで、前々からやってみたいが、自分がやってもしょうがないと思っている企画があって、街頭演説やデモでどのような音響機材が用いられて、どのようにオペレーションされているか、さまざまなフィールドを見てきて、できれば現場の人に取材するような記事ができたら面白いと思う。
「PAの起源はナチスドイツ」という音楽とテクノロジーでよく引き合いに出される(個人的には菊地さんの持ちネタというイメージが強い)話を、リテラルに再検討するというか。プロテストレイヴなどでPAをやっている人はなにを考えているのか、生バンドをフィーチャーしたれ新の街宣ではどのような機材が使われているのか、あるいは参政党の候補がなんのマイク使っているのか、とか。でもそれは東京とかに住んでて「現場」がたくさんある人がやるべきだろうし、アイデアだけあってもおれには無理。載せてくれるメディアもないだろうから資金面でも無理。
政治的なメッセージではなく、それを支える仕組みやテクノロジー、インフラに着目することで、なにか見えて来ないものだろうか。いやでも難しいな。アカデミックな文脈じゃないと難しいか。先行研究がないか調べてみようかな(しずかなインターネットのメッセージにて、情報、お待ちしています)。