日本海カル活日記

imdkm
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公開:2024/11/18

11月17日

秋田市文化創造館の芦立さやかさんのお誘いで、文化創造館で開催されている「mizutama練習プロジェクト 10デイズ ランスルー」の最終日、「ふりかえり練習」を取材しにいく。山形から秋田まで3時間ほど。朝6時半に出発し、ちんたら秋田へ向かう。道中、「10デイズ ランスルー」の記録として毎日収録されアップロードされていたポッドキャストを聴いていると、徐々に熱が高まってくる。

記憶が正しければ、物心ついてから初めて秋田に来たはず。秋田市へむかって山を越え日本海側に近づいていくとダイナミックにうねる川の風景などに「ああ、沿岸部だな」と思ったりする。しかし、山形の沿岸部とはやはり雰囲気が違う。どう違うのかね。

朝10時半ごろに文化創造館につき、さっそくmizutamaさんにあいさつなどしつつ、芦立さんの案内で文化創造館をざーっと見学。1時間ごとに「練習」と題したパフォーマンスがメイン会場で行われるので、それを見つつ、文化創造館でああだこうだと過ごす。保管用に多めにとっておいたZINEを何部かもっていってたので、ちょっと配ったりも。

内容については文化創造館のサイトにレポートを寄稿するのでまたそれがアップロードされたらチェックしてほしいが、旧県立美術館をリノベーションした文化施設である文化創造館は結構変わった空間をしていて、特にメインの展示スペースは天井高が十数メートルとかある体育館みたいな広さ。ほかにも回廊やスタジオなんかもあって、そこをわずか10日間の滞在で人を巻き込みながら展示として成立させていく手腕にまず驚いた。まあ、そのあたりは、実際に現地でmizutamaさんと対話を重ねながら「練習」重ねていった人たちと見方がかなり違うと思う。そのへん(最終日にぱっと来ただけ)も正直に反映したようなレポートをかければと思う。印象的なパフォーマンスについてもそちらに書く。

結局19時にむかえた最後の瞬間まで滞在。いったんホテルにチェックインして休み、バラシを終えた芦立さん・mizutamaさん・パフォーマンスで参加しに名古屋からやってきた山本さんの食事に合流。なんかいろいろすごい話を聞く。ハタハタ寿司といぶりがっこクリームチーズがすげぇうまかった。いぶりがっこクリームチーズはうちでもできそう(いぶりがっこは山形でも結構買える)。

ホテルに戻り、ぐたっと寝込む。

11月18日

あんまり眠れなかった。6時半にいそいそと朝食ビュッフェに向かう。生き急いでいるかのような爆食いを朝からキメ、二度寝。ほんとに死にたいのか?

まっすぐ帰るか、寄り道するかまよった挙げ句、がっつり寄り道することに。まず秋田のハードオフ2店舗まわり、そのまま日本海沿岸部を南下して酒田へ。土門拳記念館へ向かう。

土門拳記念館(2025年4月から土門拳写真美術館と改称予定)は一度行ってみたかったものの酒田までそのためだけに行くのもやや億劫で、酒田ツアー(クラブTitty Twisterでのパーティにも行ってみたいので、それにあわせて、とか……)を考えていたのだが、秋田から家まで帰るのにまっすぐいけば3時間。寄り道しても運転時間は4時間ほど。1時間足すだけでいいなら行ったほうがええやろう、と。

正直、自分が日本の写真家でそれなりに関心もって見れるのはやはりプロヴォークくらいからで、それに先駆ける細江英公や東松照明が上限てな感じで、戦前からキャリアがある木村伊兵衛や土門拳とかになるとちょっと「歴史」すぎるなと思っていた(なんていうんすかね、自分の日常感覚と「地続き」か否かというか)。ので、じゃあ土門拳の写真をそんながっつり見たいかっていうとあんまそんなモチベはなかった。かつ、「土門拳のマチエール!」といういまやっている展示のタイトルも、そこまでおもしろそうとは思えず……。

しかし実際訪れてみると、そんな予断を恥じるような内容で、出ている作品も、土門拳の言葉を端的にパラフレーズしながら作品の見方を提示する解説も、全体の構成もスマートで、良い展示だった。土門拳賞受賞作品展では石川真生が展示しており、作品数はそこまで多くないものの印象的な作品が多くあったし、なによりロングインタビューがかなり面白かった。

酒田市の移住者インタビューに土門拳記念館の学芸員の方が出ていた。

ついでに酒田のハードオフにも行ってみて、あんまりめぼしいものはないなーと思ったらジャンクでMC-303が、そこそこいい感じの値段で……。迷ったが、ちょっといま余裕なさすぎるので買わなかった。

2時間かけて自宅に戻り、ぐったり。つかれた。でもDJ配信はします。