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TSUTAYAディスカスと人間を頼りにするおれの話

imori0125
·
公開:2026/9/17

家で映画を視聴するのに、TSUTAYAディスカスを使っている。

TSUTAYAである。つまり、郵送ではあるが物理円盤を借りて観ているのだ。

おれも80年代生まれである。今は少なくなってしまったTSUTAYAの店舗内を練り歩き、手にとって選んだ物理の円盤が愛おしい・・・というわけでもない(ない)。

単純に、配信は締め切りがないから観なかった、そういうことである。

一応、映画は好きな方と言えると思うけど、配信でいつでも観られるとなると案外観ない。ましてやこっちは中年である。時間は万人に等しい、なんてウソである。最近は21時を過ぎたら眠くなる。おれの可処分時間は幼児並である。

映画を観るにも覚悟が要る。だからこその締め切り、物理円盤をおれは選んだのだ。

配信サブスクをTSUTAYAディスカスに切り替えてしまってから1~2年くらいな気がする。そもそも、社会人学生として本当に忙しい時期は映画とか言ってる場合じゃないのでそんなにコンスタントに観ている訳でもない。

TSUTAYAディスカスは一番安いプランだと年会費もなくただ「その時借りたものを借りただけ支払う」という単純なシステムで気楽でいい。しかし、一回借りてしまえば延滞料が発生するのは昔懐かしいレンタルビデオ屋と同じであるから、それは気合いを入れて観なければいけない。

おれにはこのやり方はとても合っていて、一時期はミュージカル縛り、一時期はチャップリン縛りなどで名作を楽しんだ。今は世界各国のマッチョのバイオレンスを観る旅をしている。

さて、このように面白い映画を探して観ているおれだが、ここで「AIに尋ねる」ということをしないのもTSUTAYAディスカスだから、というのが大きい。そう、おれは映画についてAIに尋ねない。

そもそも映画のキュレーション、AI(LLM、大規模言語モデル生成AI)の得意とするものかと思う。全世界のネットの海から最大公約数的なレビューを探して推論する、というのは正にLLMに望まれている未来だと思う。

しかし、おれが求めているのは「TSUTAYAディスカスで借りられるもの限定」なのだ。

TSUTAYAディスカスに置いていなかったら意味がない。例えあったとしても借りられていたら意味がない。となると、TSUTAYAディスカスの検索窓に打ち込んで現状を確認するのが早い。

また、おれはとっくに辞めてしまったが、アマプラに入っていたパートナーが「勝手に『メラニア』を推してくる」と激怒していた。メラニア、現アメリカ大統領の妻のドキュメンタリー(なのか?)映画である。アメリカの批評サイト「ロッテントマト」では、批評家から1桁%、一般人からは99%高評価という「大人の事情」をビンビン感じる映画である。

パートナー曰く、ページ遷移しても、ほかの何かを検索しても、常にトップの「あなたのおすすめ」にメラニアが出てくる時期があったそうだ。もう必死である。

おれはそもそもふだんからAIを使わない(業務で込み入ったExcel関数を出させる、ということはある)が、メラニアを勧めてこないにしてもこれじゃあちょっと信用できない。

例えばイスラエルの蛮行を描いた『ヒンド・ラジャブの声』やアメリカの凄惨な軍隊教育を描く『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』などが出てこないとか、あと有名なイラン映画(『運動靴と赤い金魚』とか)とかがなぜか出てこない、とかになったら大人の事情が怖くて泣いてしまう。

そして何より、TSUTAYAディスカスで借りられる保証はAIにはできないのだ。

この点、やはりヒトが一番である。SNSを眺めていれば、映画のおすすめはいくらでも流れてくる。前にこの人が言ってた映画観たら面白かったからまた観てみようという、アナログな情報の取り方だ。

その感想をSNSに書くと、その人や、その人じゃない人がちょっと喜んでくれる。AIにはできないやりとりが生まれるのも楽しい。そもそも映画ってそういうやりとりも含めての“映画体験“でもあった気がする。

人が勧めているものでTSUTAYAディスカスにないのはあきらめる。そのくらいの心のゆとりはおれにはある。

@imori0125
イモリを想う