5月17日、年に一度のメタルの日、つまりLOUDNESSのライブである。2015年にアルバム『Thunder in the East』発売30周年記念ライブに行って以来毎年行くようになったので(それ以前は、オリジナルメンバーに戻った2001年に一度行った)、今年で10年目になる。
私は本も映画もライブも「ネタバレ気にしない派」なので、すでに終わった公演のセトリでだいたいの流れをチェックして参戦した。今回のセトリは中盤に私の苦手が固まっていた。「苦手」というのは、ミドルテンポ、変拍子っぽいリズム(本当に変拍子かは分からないけど、アクセント何拍目なんだよ?という感じのやつ)、転調多めの和テイストの曲である。要するに、一番新しいアルバムの曲なのだけど。ちなみに好きなアルバムは、『The Birthday Eve』(1981年)『Thunder in the East』(1985年)『Lightning Strikes』(1986年)『Metal Mad』(2008年)『Rise to Glory』(2018年)と、ひどく限定的だ。
今回は終盤に向けて十分な余力を残す作戦で臨んだ。特に、アンコールの4曲(Crazy Doctor、In the Mirror、Crazy Night、SDI)は80年代からやっているだけあって、お客さんの練度が非常に高い曲だ。飛び跳ねながら大合唱して燃え尽きた。デビューから40年以上経っても、こうしてゴリゴリに現役でいてくれて感謝しかない。私はレイジーの頃から聞いているので、なんと70年代(!!)からのファンなのだ。
演奏とは関係ないところで最近注目しているのが、前列の3人のフィジカルである。40過ぎてからのミュージシャンは体力勝負だ。彼らがトレーニングをしていることは知っているが、軽々とドラムライザーに飛び乗り、飛び降りるマー君を見ては「膝が悪くないんだな~」、片手でギターを高々と掲げる高崎さんを見ては「片手で重いもの持てるんだな~」と心底うらやましかったので、私も11月のライブに向けてトレーニングをせねば!と心に誓った(誓うだけでたぶんやらない)。
ところで、コロナ禍以降チケットの値段が2~3割上がっている。チケットはコロナ前は8,000円だったのが、今は10,000円。グッズ代も以前より上がっていた。ツアーを行うにはお金もかかるし人手も必要だ。10,000円でも厳しいのではないかと推察する。ライブ前に腹ごしらえをするハンバーガーショップもちょっと値上がりしていた気がする。
最近は知り合いバンドのライブに行くことが増えている。アマチュアのライブだとチケットは2,000~3,000円くらい。複数バンドで演奏時間は4~5時間、椅子に座ってビール飲みながら演奏を聴き、終わった後は出演者とおしゃべりという、大変に牧歌的な雰囲気だ。それに比べると、今回は体力的にも金銭的にもまあまあのダメージだった。それでもまた来年、元気に参戦できるよう体力維持に努めよう。
さてさて、「メタル=爆音」のイメージだが、爆音の程度でいえばLOUDNESSよりシナロケの方が断然上だ。「ハコが小さい=至近距離で鮎川誠のギターを聴く」方がはるかに爆音なのだ(笑)シナロケのライブに行くようになってライブ用耳栓をする習慣が身に付いた。耳栓といっても私の場合は「綿」だけど。今回は綿を忘れたのでティッシュを丸めて詰めた。
『Metal Mad』7年前の動画。サビ(1:35からと2:55から)で手を振るのだが、現在は練度が上がり一体感が増し、バンド&観客で完璧なパフォーマンスになっている(笑)