第2回にしてシリーズタイトル変更。主にSteamのデスクトップコンパニオン型放置ゲームを、タイトルごとに紹介していきます。
ここでのデスクトップコンパニオン型放置ゲームとは、デスクトップ上の片隅にオーバーレイ表示され、作業中の画面に彩りと癒しを与えてくれるタイプのゲームとして定義する。作業補助ツールとしての要素(ToDoリストやポモドーロタイマー)の有無は問わないものとする。つまり「画面の同居人」的立ち位置のゲームのこと。
今回紹介するタイトルは「NoSlack Pets:ローファイにゃん」。定価700円。日本語対応。
どんなゲーム?
一言で表すと「3D版Bongo Cat」。タイピングに合わせてタスクバーをバシバシ叩き、帽子やスキンを集めるミニゲームのアレにかなり近い。
ただしかなり自由度が高く、作業補助も多機能で、遊べる要素が非常に多くなっている。後発かつ有料なだけはある。ちいさなマスコットというよりは、なんでもできるオールインワンなアプリケーションという位置づけのゲームかもしれない。

コンパニオンモードでは、猫ベースの二足歩行アバター「Miino」が画面の隅っこのおうちにちょこんと座っている。この家は自在に動かしたり、大きさを変えたりすることができる。実際にキーボードを叩くと一緒に叩いてくれる。キーボードの他にも、グラフィックタブレットやゲームパッド、木魚なんてジャンルまである。
家はかなり自由にデコることができる。画像の家は、これから暑くなる季節に向けて涼やかな海中のデコレーションをしたものだ。夜になるとほんのりと光るようにしており、雰囲気もとてもいい。Miinoの衣装も合わせてセーラー服にしている。かわいい。
デコレーションにグリッドはなく、前面後面を自由に入れ替えることもでき、家具のサイズまで自由自在。ワークショップにも対応しており、自分で自由な画像を取り込んで配置することもできる。こだわる人はこれだけでもとことん楽しめるだろう。
Miinoの帽子は30分ごとに出現する箱からランダムに得られる。それ以外のデコレーション要素(Miinoの顔パーツや毛並み、服などを含む)は、時間経過とゲームプレイによって貯まるコインで購入できる。帽子はBongo Cat同様、Steamのマーケット機能で取引をしたり、合成して高ランクのものを手に入れたりできる。もちろん売って稼ぐのもいい。低ランクにもわりとかわいいものが多く、謎に麻雀牌が各種揃っていたりする。ところどころ、あからさまなオマージュを感じるデザインもある。
基本的には「作業の傍らで帽子とコインを集める」と「自由にデコる」のサイクルで楽しんでいくゲームとなっている。ミニチュアハウス的概念が好きな人には刺さりやすいと思う。
なお、部屋が不要であればデスクペットモードに切り替えて、Miinoだけをタスクバーやウィンドウに座らせることも可能。懐かしのデスクトップマスコット感があり、こちらもかわいい。うろうろさせたりおとなしくさせたり、じゃらして遊んでやったりもできる。放置すると寝る。かわいい。

豊富な作業補助ツール
NoSlack Petsはとにかく機能が多い。音楽プレイヤー、ポモドーロタイマー、ToDoリストなど、たいていの作業補助ツールが揃っている。UIは丸っこくて若干使いづらい気がする。かわいいけど。
Miino Busなるシステムがあり、これらのツールやゲームの一部を小型化してちいさなアイコンにまとめておくことができる。丸いバスアイコンを右クリックするだけで格納した機能をいつでも呼び出せるので、画面がごちゃつきにくくて良い。使わない理由がない。わたしの画面には常にコンパニオンorデスクペットモードのMiinoと、バスのアイコンが置いてある状態だ。
最近追加された「付箋」ツール、なかなかいい。内容を一発でコピペできるので重宝する。あと個人的にはホワイトノイズをよく使う。残念な点としては、書ける系のツールは一部フォントが中国語なことか。これはもう中国製に限らず大抵の海外製インディーゲームがこうなりがちなので、まあ仕方ない。一時期はひらがなのフォントもまばらで非常に読みづらかったが、報告したらすぐ直った。
作業補助に特化するツールとしても、軽さとかわいさをうまいこと兼ね備えていると思う。他のこういう機能もりもりゲーって、結構メモリ食いがちなタイトルが多い。NoSlack Petsは3Dグラフィックのわりに、かなり優等生だ。回線起因以外で落ちるようなこともほぼない。
そして何より、ゲーム要素が作業の邪魔をしない仕組みになっている。これを支えているのがマルチプレイ要素だ。30分ごとの帽子箱は、マルチ部屋の「自習室」に入って作業していれば、自分で開けなくても誰かが開けておいてくれる。誰かが開けた箱から得た帽子は、ちゃんと自分のインベントリに入るので奪われるようなことはない。もちろん開けた人にもメリットがあり、出た帽子のランクに応じたコインがもらえる。集中していたり席を離れている間は誰かに任せておき、自分が暇なときは誰かの箱を開ける。そんな自然な助け合いがうまく機能している。素晴らしい。
自分のながらゲーコレクションの中で、NoSlack Petsは常に起動する枠に入っている。とりあえず起動しておくだけでもお得だ。邪魔にもなりにくい。ていうか、Miinoの外見をうちにいるリアル猫っぽい柄にしているせいで、かわいくて手放せない。コンパニオンモードでのランダムお喋りのセリフも自由に変更できてより捗る。もはやデスクトップ上の福利厚生といっていい。
お遊び要素はもっとある
デコレーションや収集が主なゲーム的コンテンツであることには違いない。が、多数のミニゲームを収録していたり、釣りができたり水槽をつくれたり、遊びのためのコンテンツはもっといっぱいある。「ポモドーロの休憩中にミニゲームで遊ぶ」なんて実績もある。
2026/5時点で収録されているミニゲームは7種。2048や数独といった定番のパズル、シュルテグリッドや神経衰弱のような脳を活性化できるゲーム、懐かしのマインスイーパーなどがある。難易度選択ができるものもあり、最高難易度は普通に難しい。ランキングで他ユーザーとスコアを競うこともできる。時間で補充されるチケットで挑戦でき、結果に応じてコインがもらえる。いい暇つぶしになる。
釣りコンテンツは自習室のようなマルチ部屋になっており、Miinoは魚かごがいっぱいになるまで自動で釣り上げる。他の人の魚かごが満杯になっていたら、代わりに売ってあげるとお駄賃がもらえる。専用通貨があり、釣り関連の強化やコインと交換したりできる。能動的にやることは少ないが、最近追加された「養魚」システムで釣った魚を飼うことができるようになった。まあこれもゲームと呼べるか怪しいコンテンツだが、作業を邪魔しないので好きだ。一応コレクション的要素もあるが、気が付いたら埋まっているので意識したことがない。今はマンボウの生け簀を作っているところ。
いずれのお遊び要素もプレイ必須ではなく、たまにデイリークエストの課題になる程度だ。そのデイリークエストも、積極的にこなさないといけないような報酬内容ではない。気楽なものである。
実用性、ゲーム性、マルチプレイ、頻繁なアップデート。総合的に見てお値段以上のタイトルだと思う。コミカル寄りなデザインは好き嫌いがあるかもしれないが、おしゃれでかわいいコーデも結構イケるよ。おすすめです。
総評
【デザイン面】
自由度の高いデコレーション・アバター要素
コンパクトにまとまった機能面
レアな帽子のコンプは厳しい道のり
【ゲーム性】
強制なし、ミニゲームは高難易度やランキングもあり
帽子集め・釣り・コイン集めは放置可能
クリア目標はなく、自分でやりたいことを決める必要がある
【こんな人向け】
デスクトップにかわいい相棒がほしい人
作業に集中したい・たまに息抜きがしたい人
ミニチュアハウスいじりが好きな人