私はよく、夜中に魘されているそうです。隣で寝ている主人がそう言います、私はさっぱり覚えていませんが。
コロナも収束の気配の頃、ホームにいる叔母にも面会出来ることになりました。90手前、元気だけどで少し痴呆が進んでいると聞き、会いに行くことにしました。私を見て目をパチクリしていましたが、どうやら覚えているよう。そんな叔母が言いました。
「アンタ、夜中に私によく会いに来るね。呼んでも全然返事しないけどどういうことよ?」
あーなるほど、夜中に魘される訳だと納得しました。どうやら私の魂魄は夜な夜な徘徊してるんですね。叔母よりもマズイのでは?!と思いながらも、
「ああそうなの?叔母さんに会いたかったもんでね」
と言ったら、ちょっと嬉しそうにしてた、な。