SNSでボルゾイの写真が流れてくると、毎回新鮮に「さすがに長すぎる」と思う。あんなに鼻が長すぎるのに体がまたデカすぎるから、相対的には小顔なのもすごい。そんで優しい目をしている。想像上の生き物みたいだ。たとえばゾウの鼻やキリンの首なんかも長いが、それらは生まれたときから長い。持って生まれた長いものが、縮尺を保ったまま成長していく。一方ボルゾイの子犬は面長ではあるが、そこまで極端に鼻が長いとは感じない。それが成長するにつれて、あんな笑っちゃうほどの長鼻に変貌するのだ。ボルゾイ自身も変化にびっくりしてんじゃないだろうか。「視界に映る飯の皿との距離が日に日に遠くなってく気がするな」とか思ってるかもしれない。また、犬は鏡像認知ができないという。鏡で自分を見たときは、「散歩のとき見かける他の犬よりかなり長い顔だなこいつ」と思うかもしれない。でも長いのは自分の顔だ! 鼻が伸びるにあたり、あれだけ骨格が変化するんだから、顔に成長痛があるんだろうか。コルギのプロがボルゾイを施術したら、気持ち鼻の短いボルゾイになるだろうか。
自分がボルゾイになったら、壁とタンスの隙間にテニスボールが転がっていって困ってるパグを助けたい。