これはごく最近気づいたことなのだけれど、わたしはどうやら狭いところがあまり好きではないらしい。
昔からエレベーターが嫌いだった。でもそれはわたしという人間が死ぬほどいらちだったり、エレベーターというものが基本乗り合いであるため知らない人への気遣いが必要とされる乗り物だったりするのが性に合わないからだとばかり思っていた。
けれども、これってもしかしたら閉所恐怖症に近いのかもしれない、とふと感じたのは、自宅(一人暮らし)のトイレのドアをあまり締めたくないな、と自分が思っているのに気づいたときだった
一人暮らしのバストイレ別の部屋のトイレは、狭い。広いおうちもあるかもしれないが、私が住んできた家々はけして広い空間だったことはなかった。出来れば開け放ちたいと結構な頻度で思ってきた、でもそれに何か根源的なものがあるなどと考えたことはなかった。
ひとつ気づきを得ると不思議なもので、あれもこれも全部狭いところが苦手なせいに思えてくる。
例えば、私は大きなお風呂は好きだが自宅のお風呂はあまり好きではない。いやスパや温泉はレジャーなので、家のちっちゃいお風呂に入るのとはもはや行為そのものが別枠なのかもしれないが、トイレと同様一人暮らしのお風呂は本当に狭く、身を縮こまらせてやっと入れる感じの広さなので、あまり湯船に浸かりたいと思うことはない。(これに関してはよその大きなお風呂と違って、準備とか後片付けとか、もろもろ必要なせいもあるかもしれない)
あと、雑居ビルに入ると今すぐここから出たいと思うことが結構ある。お店も狭いところには出来るだけ入りたくない。ほかのお客さんにも気を遣うし。
書いていて思ったけど、感覚的に狭いところが苦手というのも間違いではないが、最初エレベーターが嫌いな理由に書いた通り、単純に「狭い場所は『知らない人に気を遣わなければ』と感じる頻度が高くなるから嫌」というのも大きいのかもしれない。
ある程度長く生きてきてそれでもまだ、自分について知らない/理解出来ていないことってたくさんあるのだな、と思ったという話。