何かがあってから、「思う」までに時間がかかることが多い。感情の出力が遅いということでもあるし、時間が経ってからじゃないと「あのときの思ったことは、こういうことだったんだ」と言葉にできなかったりする。こと取材やまちの話を書くとなると咀嚼の時間をたっぷり使えてむしろいいのだけれど、人間関係においてはこのことでずっと失敗をしているような気がする。あのとき本当はこう話し合ったり、こうやってこれからの時間を使いたいと思っていたんだ、とあとから気づいても、相手の心はもう移っているのかもしれないと不安になって、確認ができない。また向き合いたいと思っても、自然とまた話ができるときまで、仕事をしたり用事をしたりして待って、折を見て話しかけてみるしかない、と思う