車通りの多い
坂のかかった道
自転車にのる
男の子2人
遊び帰りの途中であろう
分かれ道
片一方の男の子がずっと手を振っている
もう一方の男の子も
自転車を漕ぎながら
時々立ち止まって
後ろを振り向いては
その男の子に応えるかのように
手を振りかえしている
そのやりとりは
一方の男の子の姿が見えなくなるまで
ずっと続いていた
男の子の姿が見えなくなってしまっても
手を振っていた男の子は
少しの間立ち尽くしてから
同じくその場を後にした
きっとまた
学校が始まったら顔を合わせて
当たり前のように
一緒に遊ぶんだろうけど
一緒に遊んだ
その時その時を
大事に噛み締め
別れを惜しむ
日々を大切に生きて行く
この男の子たちの
友情と
未来に
幸あれ