見慣れた景色

kyhi
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家族を連れて島に行ってきた

祖父母が住んでいたところで

現在は母が住んでいる

法事の際には

ほとんど墓参りで終わってしまった為

ちゃんと訪れたのは

10年以上ぶりとなる

あの頃と違って

祖父も

祖母も

もういない

久々に訪れる祖父母の家を見て

いろんな思いを馳せる

祖父母の家は

島でも少し高い位置にあって

階段から覗く

港の風景が

とても好きだった

祖父も

この景色が大変お気に入りだったそうだ

祖父が体を悪くした時

病院のそばの施設に移ることとなった

その時は母もいたのだが

母には告げず

祖母にだけそっと

もう(ここを視るのは)最期かもしれん

と言ったのだという

その言葉は

どんな思いで

つぶやいたのだろう

もう大好きな景色を

見れなくなるかもしれない

どんな思いだったのだろう

人々にとって

見慣れた景色は

好きな景色もあるから

そう思えるのだ

もう見たくないと思うようなものであれば

それはいつか

見飽きた景色と

思うだろう

僕がもし

その時を迎えると

わかってしまった時

最後に見ておきたいと思う

見慣れた景色は

どんなものなんだろうか

@iruca
日々のことやマインドを随筆にして残していってます。 podcastをやっています stand.fm/channels/65c586070a4a74f98fb66fc9