夜の静かな世界は好きなんだが
夜の街の姿や光景は実はあまり好きじゃない。
お酒を嗜むことがない僕には、
どこかその夜の街の光に陰が見えてしまう。
昼間の光と違い、夜の光から見える世界は、なにか暴力的で、蠢く何かを時折照らしている。
ライブハウスに足を運ぶ僕が言えたことじゃないのかもしれないが、ライブハウスから出た先で、この何かが蠢く世界に足を踏み入れるのは、なんとも言えない気持ちになる。
もちろん、楽しんだ余韻が勝つのでどうでも良いことが多いのだが。
何もないタイミングでその世界に踏み入れるには、僕には場違いすぎるとかんじる。
夜の世界らしく、少し薄暗い場所で好きなものを窘めている世界のほうが僕にはよい。
その世界ではつい長居してしまうからね。
大人にも
ワルイヒトにもなれない
残念な人。
それが僕なんだが、
不思議とそんな自分は嫌いではなかったりする。