胎内回帰

伊佐名眸
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諸君、私は胎内回帰が好きだ。推しにママみを感じてオギャりたい。推しの子宮で微睡みたい。推しは私の母になってくれるかもしれないキャラクターだ。諸君、私は胎内回帰が大好きだ。

と、ここまで書いておいて私はこれを自作の攻めに投影させているのではないか?という疑念が頭をもたげた。というのも、私の描く攻めはたいていが受け(≒推し)にありとあらゆる理想の女性像を見出して、ありとあらゆる役割の女性を担わせようとするからだ。その中にはもちろん母もある。大体の攻めは、受けに対して「お前の胎から産まれたかった」と思っている。

偏執的なほどに、私は攻めと受けに「男と女」を背負わせている。昨今のジェンダー論に逆行する形であるが、同時にダイバーシティも叫ばれているので、古きと新しきのどちらも認めながら、でも私はこちらが好き!と宣うことは別に問題ではなかろう。そう思っているので特に態度を改めるつもりはない。なぜなら好きなので。なぜか好きなので。なぜだろうか。

最近、私のこの「女」への凄まじい執着じみた何かは一体なんなのか知りたくなり、遂にユング心理学に関連する本(河合隼雄著「無意識の構造」)を読み始めた。まだ序盤も序盤なので、今それについて語れることはなにもない。いつかの記事にご期待ください。

欲望の根源は今は分からない。いつか分かる日が来るかもしれないし来ないかもしれない。

来たる日までは、私は何も考えることなく推しの子宮で揺られることにする。羨ましいだろ?