11月23日に婚姻届を出しに行く。
本当はいい夫婦の日にちなんで11月22日、つまり今日に結婚する予定だったのだけれど、私の仕事の都合で一日だけ後ろ倒しになった。いい夫婦の日に結婚してはどうかと言い出したのはパートナーの方だった。私たちはどちらも日付に特にこだわりを持つタイプではなかったので、突然のベタベタな提案にちょっと驚いたけれど、「同僚にこの日はどうかとおすすめしてもらって」と無邪気に笑う姿が素敵だなと思って、いいよと返事をした。同僚や大学時代の友人を大切にしているパートナーのことが好きだし尊敬している。
私の仕事の都合で22日に出すのは難しそうだという結論になったとき、申し訳ない気持ちになったけれども、それでも「そこまでこだわりはないよ」「23日でも覚えやすい日って条件は満たしている」「記念日が祝日なの、なんかよくない?」と広い心で受け止めてもらえたことが嬉しかった。「いい夫婦の一歩先を行く二人になろう」の意を込めて、うきうきと婚姻届を出しに行こうと思う。
明日は祝日兼記念日なので、久々に缶チューハイを開けて飲んだ。独り身最後の夜。隣の部屋ではパートナーがゲームをしていて、カチカチとコントローラーを操る音が聞こえている。けれども何も気にすることなく、素のままで、ソファにごろんと丸まりながら酔いを覚ましている。一年前も何も気にすることなく缶チューハイをぐでぐでと飲んでいたけれど、取り巻く環境はこんなにも変わった。その中で変わらずに過ごせることを、そんな人にちゃんと巡り会えたことに、感謝したい。