SEVENTEENさんを好きになった話

iseeno
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今まで何回も書こうとして、長くなって、結局書ききれずにいた話。今日は書き切ることに挑戦してみようと思う。

2010年からずーっと嵐が好きだった。大学デビューで友達ができなかったらどうしよう…そや!今流行りの嵐を覚えたら話題ができるかも!と閃いて履修を始め、あっという間に沼に落ちた。理性から生まれたはずの打算はいつしか恋とか愛だとかの類になって、熱心に推し活をするようになった。

彼らは国民的アイドルグループになり、圧倒的な地位を確立した。冠番組を持ち、個人の活動を順調に増やし、シングル発売、アルバム発売、コンサート開催は年間スケジュールの既定路線。本人たちもいたって平和。まさしく「日常生活に当たり前のように溶け込むアイドル」だった。私は嵐が永遠に続くと信じて疑っていなかった。

その世界が崩壊した2019年1月27日のことを、今でもはっきり覚えている。友達に話を聞いてもらい、会見の様子に安心感を覚えつつ、ショックは癒えず次の日に有給を使った。それぐらいに「ありえないこと」だった。

ファンの贔屓目なしに見ても、あの頃の嵐は永遠に一番近かったアイドルだったと思う。たくさんの人に愛され、需要があった。けれども永遠にはならなかった。休止という形を取ってピリオドこそ打っていないものの、私の感覚としては「終わり」に等しい。私が供給がないと終わりとみなす薄情な人間だからだ。

ほら、やっぱり長くなる!でもSEVENTEENさんに辿り着くまでに、もうひとつ語らなければならない大好きなものがある。

嵐が休止期間に入る前に新たな精神的支柱を見つけなくては、と私は考えた。大好きな対象がない自分の姿を想像できなかったからだ。三次元のアイドルだとどうしても嵐と比べてしまうから、新ジャンル開拓の方向は自然と二次元コンテンツへと向かった。そうしてたどり着いた先が「アイドリッシュセブン」だった。

アイドリッシュセブン、通称アイナナは、男性アイドルグループの成長や生き様を描いたスマホアプリゲームだ。このシナリオが、本当にいい。特に、三次元アイドルを推したことのある人への特効がすごい。めちゃくちゃ刺さる。今まで嵐を推してきて感じた悲喜交々にこんなにも寄り添ってくれる作品があるのだと感動した。楽曲もいい。キャラも魅力的。あっという間に虜になった。

アイナナを好きになって、作品のテーマを咀嚼していき、私の心に整理がついた。「永遠なんてない」という事実をようやっと受け入れた。どんなに永遠に見えるものでも永遠ではないという、一瞬の諦めのようなものだった。その事実を受け入れると同時に、もう二度と三次元アイドルを好きになることはないだろうとも思った。

だけど、私はSEVENTEENに出会った。

友達の布教を受けたその日の帰りの電車で、HOME; RUNのリレーダンスを何度も何度も見返したのを覚えている。ジョンハンさんの姿にとにかく惹かれて、茫然として家に辿り着き、すごい勢いでMVとゴセの履修を始めた。ここまではただの沼落ちの話。けれど、彼らのエピソードをどんどん掘っていくうちに、彼らのビハインド映像を見るうちに、ファンを想う心の強さとメンバー同士の絆に、すごい勢いで心を打たれた。

予定よりも1年早く再契約をしてCARATを安心させたその行動は、ファンを愛する気持ちの表れとして最たるものだと思う。「頑張ります」「ずっと大好き」と口にすることは簡単だ。それを行動で示してくれる人たちを、信頼できないはずがない。

メンバーが怪我や体調不良、スケジュールの都合で不在になった時期も、必ず戻ってくると信じて待ち続ける姿を見た。メンバーのソロ仕事の応援に来ようが来まいが、それが友情の崩壊になど繋がらないレベルにまで固く信頼しあっている姿を見た。

SEVENTEENが放つきらめきは永遠に見えた。今でも見えている。だから私はSEVENTEENをこんなにも愛している。

もちろん永遠などないことは分かっている。どんな形かは分からないけれど、何十年という先まで見れば、いつかSEVENTEENというグループにピリオドが打たれる日はくるだろう。けれど、永遠を諦めた私にもう一度永遠を見せてくれた13人に、自分の心臓を明け渡したいと強く思った。

君たちが私の最後のアイドルだと、私は確信している。