家族は葬儀で福島へ。物資の補給なし。医師の回診もなし。ラジオ配信を聞いていたら、イスラム世界最大のベストセラー「悲しまないで」を紹介していた。著者はサウジのイスラム教学者。コーランをベースに東西の思想にも触れ、ごく日常的な悩み、悲しみを乗り越える道を説いているという。紹介した日本の研究者はシリアで存在を知り(現在翻訳中)、コーラン研究も深めて自ら教徒になった。イスラム教徒は「悲しみ」が「絶望」になることはないとの解説が興味深い。どんな悲惨な状況もそれは世界の一部で、アラーの世界は美しくて良いものだからとの確信があるためらしい。まさに宗教。日本にはこういう核となる信念を持つ人は少ないだろう。