超長期戦

ishikatsu
·

妻も呼ばれて一緒に、主治医から現状を聞いた。かなりざっくばらんな印象。私の膵炎は相当厄介な代物で、膵臓から出た物による炎症が離れた所にも広がり、一カ所治しても完治と言えないばかりか、他の部分に手を付けるにしてもチューブを何本入れることになるか分からない。例えるなら、あちこちでボヤが燻っている感じ。あるいは、イスラエルが相手にしているハマスが、散らばって潜伏しているのと同じ。全部出て来て攻撃し合わなければ決着のつけようがないというのだ。うーん、俺は長年虐げてきた膵臓から逆襲を受け、ゲリラと戦っているのかと妙に納得した。珍しいのかと聞けば、そうでもないらしい。若い医師が経験させられる面倒な症例で(修行か!)、誰もやりたくないから専門家もいない。得意とする病院に紹介状を書いて済むような簡単な話ではないという。先生が個人的なツテを通じて探してくれているようだが、引き受け手が見つかる可能性は低い。要は回復と再発を繰り返す長期戦が待っているだけ。がんセンターなのに癌治療にたどり着けないという奇妙な状況だが、「最終的に私がやるしかありません」と言ってくれたのは心強く、「よろしくお願いします」と頭を下げた。現状がよく分かってすっきりした。

@ishikatsu
定年後シニア嘱託の男性会社員。胆石持ちから胆のう癌に。仕事のストレスで時に暴飲暴食、それがたたり…と人のせいにしたくなるが、結局はうまく自己管理できなかった自己責任であることは十分に分かっている。