歳をとるのはうれしくないけれど、でもこの歳になったからわかることも数ある。
結局わたしは愛されたくなんてなかった。
なにも求められたくない。望まれたくない。わたしがわたしであることを誰にも気にされたくない。
自分がされて嫌なことをしたくはないから、誰も愛する気も起きない。
ただね、なんの愛情もない生活って空虚で、言いたいこともなくなってしまった。
からっぽってこういうことを言うんだって。日々なにも変わらないのに、心だけが変わってしまって、心が変わったということは世界が変わったということで。
まあ、言いたいことなんてもうないんだ。