vimconf2024が教えてくれたこと

cocoalix
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公開:2024/11/30

前提

おきもち

私はおおよそ10年程度(Neo)Vimを利用しています

しかしながらその実情は (おおよそどのような技術に対してもそうだが) ただの `Script Kiddy` のようなものです

また、とある事情からこのようなオフラインカンファレンスに参加することについては非常に消極的となっており、東京に出てきた意味を失しなっておりました

「大阪に居てもあまりイベントないやん」と思っていながら `OWASP Kansai` もあるし、あるいは `Language Exchanging もくもく会` のようなものにも参加したことがありますが、実態としてその後に長く参加することはありませんでした

それは東京に出ても変わらなかったのです

なぜ参加したか?

以前より `meguro.vim` という小規模なvimのもくもく会に参加させていただいており、そこでの経験から「ちゃんとしたヒトたちは怖くないし、はなしかけても変に拒絶されたり変な空気にはならないんだな」という「精神的安全性」が担保されたからだと思っています

このあたりについては `meguro.vim` に頻繁に参加してくださっている方々のお影だと思います

いつもありがとうございます

結論

おおよそ全てのProposalおよびLightningTalkに於いて、共通したメッセージは次のものであったと考えます

```

とりあえず、やれ。とにかく、やれ。

```

…実態としてこのようなメッセージを意図されていたかは別として、私はこのように受けとりました

その結論に至った理由として以下のProposalを挙げます

Proposals

Keynote - The new Vim project - What has changed after Bram (Christian Brabandt -san)

the GOD is GONE

去る 2023年8月3日、Vimの開発者である `Bram Moolenaar -san` がこの世を去りました

そもそも `Vim` の開発についてはそのほとんど全てが `Bram-san` によって行なわれてきていました

Vim は OpenSource Softwareであるため他にもさまざまなメンテナの方々が修正や新規機能開発をされてきていましたが、 `issues` や `pull request` の管理、果ては `Vim` の起動画面にあらわれる「ウガンダへ寄付を!」の基金プロジェクトまで、全てが `Bram-san` によって行なわれていました

and rebirth of the Vim by the community

そしてこの `Vim` プロジェクトについては `Christian Brabandt -san` が主体的に動かれ、今日も新しいバージョンの `Vim` はビルドされているし、積極的に開発が行なわれています

大きな柱を失なった `Vim` ですが、その情熱が今もコミュニティによって継続していることが示されていると考えます

Keynote - (Neo)Vim Made Me a Better Software Developer (TJ DeVries -san)

TJ-san は `Neovim` の開発コミュニティの方ですが、このセッションでは TJ-san の開発経験についてのお話をなされていました

you should find your `SANDBOX`

よくある話ですが我々開発者でさえ特定の言語の特定の機能を試す際、あるいは初めて学ぶ際のいわゆる `習作プログラム` について、どのようなものを作ることに悩むことがよくありますし、それ故に結局なにも作ることがなく終ってしまうことがあります

そういったことを防ぐために `とりあえずその言語を触るためのSANDBOX` プロジェクトを作ることを提案されていました

これは私にとってもよくよく経験があることで、私の場合の `SANDBOX` は `typescriptでのdiscord server bot` でした

https://github.com/clxmochamalefic/ControllerBot

Building Neovim Plugins: A Journe from Novice to Pro (2KAbhishek -san)

2KAbhishek-san もこの `開発姿勢` のお話をされていたと記憶しています

やりかたさえ分かったなら、とりあえずやれ!

この姿勢が非常に大切であると何度も仰っていたと記憶しています

ほかのよかったところ

激うまランチ

おひるのすきやき弁当が非常に美味しかった

おそらく販売予定数のチケット分?のお弁当が用意されており、それでもおそらく多少あ余る計算であったと推測されます

しかしながら、 `ひとりふたつは食べられる` という ~~バグった~~ 準備量であったため、 `ランチおかわり` という「小学校給食以来聞いた記憶がない言葉」が公式アナウンスされていたのには衝撃でした

Lightning Talk

`omochice (おもちあいす) さん` がなされた、 LT枠としては一番最初に行なわれたLightningTalkが非常に興味深かった

「あなたの `.vimrc`」に、信念はありますか?

the `Shougoism`

これまでの `Shougo さん` の発言について、一般のいわゆる `ソフトウェア利用者` からは非常に理解されづらいものがあったが ~~`2KAbhishek-san` がこの概念を `Shougoism` と命名されました~~

(追記訂正: こちらの命名をされたのは `ryoppippiさん` でした)

この命名は個人的には非常に画期的だと考えています

これは傍から聞けば特殊な思想のように思えるもので、それゆえに `「設定させていただきありがとうございます」` というワードがしばしば使われてきた `Vim(-jp)` 界隈に於いて、適切な名詞としての `Shougoism` がいわゆる `ユビキタスワード` として成立できたと考えられます

誰もが「複雑な概念の理解」を嫌がる傾向にはあると考えていて、それゆえに `設定することの大切さ` を適切に理解するための、そのためのゲートウェイとしての言葉が生まれた瞬間に立ちあうことができたことに感謝します

反省点

人に話しかけることができなかった

前述の通り、 `2KAbhishek-san` は今回 `Shougoism` という言葉を新たに生みだされ (追記: たと勘違いしていました)、それにとても感銘を受けた私は一度お話をしてみたかったのですが、チキンすぎて話しかけにいくことさえできませんでした

あれだけ `とりあえずやれ!` って言われたのに

結局この文章を最後まで書いたのは `vimconf2024` の1週間後になりました、本当によくない

個人スポンサーについて

後日の `vim-jp` の slack にて `個人スポンサーの金額がチケット代の1/3程度である` というお話を聞いて、それならスポンサーしておけばよかった…と後悔しました

あらためて、結論

他にも多くのセッションがあり、どれも非常に興味深いものであったのは確かですが、上述の通り「とりあえずやれ」というメッセージを非常に強く受け取ったため、このような結論に至りました

おそらく今の私の仕事やプライベートの全てに於いて欠けているメッセージであるためにこのような感想となりました

あまりソフトウェアエンジニアとしてよくない結論であるという自覚はあります

しかしながらそれが足りていないこともまた事実であるため、しっかりと受けとめて今後の生活に反映していきたいと思います

~~まずはアルカディア零式2層のちゃんとした予習から…~~

@iv0x28
will u when im gone, remember me?