記憶2

iwablo3
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先日、よく一緒にゲームをしていた仲の良い友人が亡くなった。

その人とは、FF14で知り合い、最近ではOWやLoLなどの対戦ゲームを仲間とフルパを組んで遊んでいたので、突然の訃報がまだ信じられないというのが正直な気持ちだ。

その人とは、ネット上だけの交流で、顔も見たことはないし、本名も知らない。Discordサーバーを介した、音声だけのやり取りと、その人が操作するキャラクターによってもたらされるアクションだけの関係であったが、そんなイーサネットの網がもたらす未熟なコミュニケーションで醸成された人間関係でさえ、喪失の悲しみはつらく苦しいものであった。

それだけ、その人は自分にとって無二で、同じ好きなものを、同じ熱量で、楽しく、真剣に、一緒に遊んでくれたその人は、かけがえのない友人であったと思い知った。

FF14では、いろんなコンテンツで一緒に遊んだ記憶が残っている。また、自分の絶レイドの攻略配信をよく見てくれて、応援アートを描いてくれたりもしていた。ありがとう。

よく皆を褒めてくれる人だったので、OWやLoLなどの対戦ゲームでは、いい雰囲気で遊ばせてくれていたんだと思う。その人(ティーモOTP)に褒められたくて、自分はよくTOPにガンクしに行っていた。

現実世界での死は、その後、通夜、葬式を経て、納骨され、墓が建つことが多い。残された人はそれらの儀式と、定期的な墓参りという行為で、去ってしまった人を悼み、記憶に留める。では顔も知らない、本名も知らない、だけどお互いの精神性はよく知っている、そんな奇妙な仮想世界の人間関係では、どうやって記憶を留めていけばいいのだろうか。

我々には何ができるだろうか。

その人は控えめで、人が多い時はよく後ろで皆がゲームしているのを観戦していることが多かったが、まあ観戦が嫌いってことはないと思う、大好きってこともないだろうが、好き寄りではあると思うんだけど、とにかく皆で楽しくゲームをしているところを、一緒に楽しく観戦していてくれた。

そして勝ち負けよりも、皆で楽しくゲームができたことに価値を感じるからこそ、VCの終わりの言葉はいつも「楽しかった」だった。

我々には何ができるだろうか。

各々が、思い思いの方法で、ただ忘れず、そして今後も、楽しく皆とゲームをしていこうと思う。それが、自分なりの追悼だと信じている。

@iwatebison
うるさすぎ @IwateBison