サブスクの配信サービスが、ちょっと怖い。
怖いと言いつつ、SpotifyとかDMM TVとかは利用している。利用しているのだけど「今楽しめているもののすべては、月額の支払いを止めた途端に一気に無くなってしまうんだ」と思うと、どうしても怖くなる。
なにかが起きて、娯楽費のすべてを切り詰めなければならなくなった時を想像する。もちろん、月額990円を惜しまなくて良い程度の収入を持てるように努力はするつもりだ。でも、そういう事態が絶対起きないとは言い切れない。
そんなとき、音楽を完全に配信サービスに依存していたらどうなるだろう。そんな苦しい状況に追い込まれたときこそ、自分を鼓舞するため、あるいは慰めるための音楽が必要なのに、好きな曲に助けを求めることさえできなくなるのだ。
買いきりのモノは、初期費用こそかかるかもしれない。でも、ランニングコストは微少だ。出費をギリギリまで切り詰める生活になったとしても、プレイヤーを充電するだけの電気代くらいは出せるだろう(それも無理となったら、それはもはや音楽を聴きたいとか言っている場合ではない)。
そう思うと、「本当に気に入ったものはデータを所有しておこう」という気になる。所有することにこだわるのをダサいと見なす風潮もあるけれど、「所有すること」のメリットがゼロになることはこの先もないだろうと、ビビりな私は思っている。
「いつでも手に入れられる」という余裕の感覚を100%信じられないから、っていうのもあるかもしれない。これが転じて「貧困世帯ほど家が物であふれている」みたいな話になるのかも。「また買えばいいや」と言えるか言えないかで、ものの扱いは変わる気がする。
健やかで適切な「所有」を楽しみたい。