消えたい

jam
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消えてなくなってしまいたいと毎日のように思っていた

物心ついた頃から母親が某宗教にはまっており(輸血禁止のとこ)、

私は自分の意思でなにかを決定することが殆どできなかった

「○○しなくていいよね」

「○○はいいよね」

宗教に基づいた考えの母の言うことに同意しないと容赦なく叩かれていた

黄土色のプラスチックの固い靴べらでだ、痛かった

あの頃のことを思い出すと、何年も経った今でも身体がこわばる

父親は、母親が宗教にハマった当初はお互いどなりあいの喧嘩までしていたが、そのうち勝手にしろというスタンスになっていった

あきらめたのだろう

母親の唯一の拠り所が私になってしまった

私は親戚のなかでスケープゴートになってしまった気持ちでいた

母には、自分の母も姉も妹も夫も義理の母もいるのに私だけがその宗教の会合に強制参加させられる

1度だけ、どうしても行きたくなくて抵抗したら玄関先で母が「帰ったら叩くからね!」という意味のジェスチャーをして出ていった

心底恐ろしかった

そして、父親も祖母も、親戚も叩かれているなんて誰も知らないからみんななんとも思っていない

ここまでされて、まわりの大人に助けを求めなかったのか?と思われるかもしれない

少なくとも私にはまわりの大人は全員敵だった

どうせ話しても、もし、善意の大人が母親をたしなめても、物理的に母親と引き離されなければ私に被害が及ぶであろうことが子どもながらに容易に想像がついた

消えたいな

消えてなくなりたい

そう思い始めたのは小4の頃だった

このまま結婚相手も勝手に宗教絡みで決められ、愛のないつまらないセックスをし、欲しくもない子どもを産み、見かけ上「敬虔な姉妹」として生きていくしかないのか

※姉妹=洗礼を受けたその宗教に属する人の呼び方

と思ってしまった

しかも小4にして、そうなったら不倫しようとまで思っていた

つまらない人生、本気で消えたかった

なにをするにも無気力になり、宗教絡みで理不尽に怒られていてもどこか他人事のような感覚に何度も陥った

実家を脱出してもう何年経つがいまだに親のことは許せない

許す気もないし謝って欲しくもない、失くした時間は帰ってこないのでもし謝られても虚しいだけだ

実家には頼れないし我武者羅に働いた、

加減がわからなくなり心を壊して23歳の頃働けなくなった

職場の人には実家でゆっくりすれば、と言われたが、私には安らげる実家はなかった

消えたい消えたい楽になりたい、なんでもいいから消えたい

たまに、いまでもごくたまにこの気持ちに支配されてしまう

特にオチはないけれど、なんだか最近この気持ちがたまーーに、もたげてくるので書いてみた

ドナちゃんに会うために、好きなバンドのライブに行くため生きようなーとは思う