最近ずっと、テストステロン補充療法を始めるか迷っている。ノンバイナリーとして「パス」することは理論上不可能だけど、シス女性として見做されることがもう耐えられないから。鏡の中の自分を見るとすごく変。声が高すぎるような低すぎるような感じで、顔の質感も女にしては男すぎるし、男にしては女すぎる。しかし、僕が考えるノンバイナリーらしさとはかけ離れた謎の座標にいる。テストステロンで生まれる副作用として、肌荒れや薄毛、体毛などいろいろな状態が想定されているけれど、ぶっちゃけテストステロンを使っていない今でも同じようなトラブルは起きている。もうすでに肌は荒れているし、肌質もシス女性としては相当ザラザラしている。遺伝。どうせ良くなりはしないから、そこに拍車をかけたとしても声が低くなるという自分にとって大きなポジティブな変化を求めた方が結果的には幸せになれるのではないか？
オーストラリアでテストステロンにアクセスするやり方は調べても正直よくわからなかった。どれくらい時間がかかるのかもよくわからない。場所の変化と身体の変化を同時に起こすことは負担が大きいかもしれない。でも、もうこのままで生きていくのはしんどいなあという気がする。
メルボルンに移住することも、テストステロンを始めることも、自分の幸せとは何か？をまっすぐ直視する作業を伴う。自分の幸せとは？自分が生きやすい場所、体、生活とは？