各地スクフェスを行脚した所感と栃木のこれからについて

jhonny_camel
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はじめに

これは "Regional Scrum Gathering Tokyo & Scrum Fest Advent Calendar 2023" の22日目の記事です。

今回は各地のスクフェスをスポンサーしつつ行脚したことについてと栃木コミュニティのこれからについて、思うところを書いてみています。気軽に読んでいただければと思います。

スポンサーとスクフェス行脚の理由と思い

2021年の秋頃から2023年にかけてRSGTや各地のスクフェスへスポンサーしつつ現地参加をし続けてみました。ざっと履歴をおさらいしてみたところ、全てというほどではないですが概ね7〜8割は現地参加していたようです。

  • 2021:三河、札幌

  • 2022:新潟、大阪、仙台、三河、札幌

  • 2023:RSGT、福岡、新潟、仙台、三河、ニセコ、沖縄

  • 2024:RSGT、神奈川、新潟...

変な話かもしれませんが、スポンサーをしているのは自社の認知度を上げるためではなくいくつかの別な理由があります。これらの中には不純な動機と思われるかもしれないものがあることも自覚していますが、私自身の無自覚だった思いの整理のためにもひとつずつ触れてみます。

1. コミュニティへ貢献(恩返し)したい

思い返すと10年以上前、フリーランスのエンジニアをしていた時にジョインしたチームで偶然アジャイルを知るところから始まり、以後様々な人と出会い、学び、競い、刺激をもらい、助けたり助けてもらったりして、今現在の私はアジャイルコーチ及びシステムコーチとして活動しています。当時から今に至るまで情熱を失うことなく歩き続けていられたのは日本のアジャイルコミュニティのおかげといっても過言ではありません。スポンサーは、私にとってはささやかな恩返しの手段なのです。

2. 各地を訪れたい

私は旅好きなので、現地参加する際は前後に余白を含めた日程を組み観光、旅行気分を楽しんでいます。自分の知る普段とは異なる世界がもたらす非日常感はとてもワクワクしますよね。私は「情報として知っている」と「体験して知っている」は別物と考えており、仮に後者で得られることが全体ではなく部分的に過ぎないのだとしても、後者を重視し足を運びたいのです。私は実感するということを重視しているのでしょう。

3. 場を楽しみ味わいたい

いきなり私のもうひとつの属性であるシステムコーチングの話になりますが、「関係性からなる"システム"にはエネルギーがあり、常に変化し新たな姿が出現し続ける」という考えがあります。そんなシステムコーチとして見ると、RSGTや各地スクフェスもシステムなのです。私としてはこのシステムたちが作り出すそれぞれの"場"の雰囲気や空気感を感じ、"場が"起こす偶発的なものを含むさまざまな出来事に立ち会い、システムを味わいたいのです。

4. 現地チケットを確実に入手したい

RSGTを筆頭に各地スクフェスにおいても現地チケットは早々に売り切れる事態がしばしば起きています。私はいわば「オンラインコミュ障」な面がありますし、上述のとおり各地に現地参加し楽しむためにも私にとって現地チケットは必須なのです。確か沖縄は例外でしたが、特典に現地チケットが設定されているのでスポンサーはより確実に現地に行くための有効な手段なのです。

以上が各地のスクフェスをスポンサーしつつ行脚した理由と思いについてです。これを背景に、以降は栃木のこれからについて触れていきます。

栃木のこれからについて

さて栃木について触れるにあたり、まず私個人の各地スクフェスの所感を明らかにしておきます。反感を恐れずに率直に言うと、立ち上がった当初の各地スクフェスは「地方出張版ミニRSGT」という印象だったのです。運営や登壇者、参加者の顔ぶれも然り、カンファレンスとしての立て付けも然り、場の雰囲気も然り。もちろんこれはこれで楽しく価値あるものでしたが、ただその一方で各地ならではの体験としては物足りなさを感じていました。また、そもそも現地参加者が少なかったり、或いは私の周りでは現地チケットが早々に売り切れたため現地の人が参加できなかったということも起きていました。

こういった体験から、私は自身が栃木でスクフェスを開催する意義が見出せなかったのです。

ただ先ほどシステムは常に変化し続けると述べました。これはスクフェスというコミュニティもシステムであり、例外ではありません。回を重ねるに連れ変化し進化していると感じています。テーマが色濃くなり独自の色を強くしているという点では新潟のテスト、三河の製造業が代表的です。一方、カンファレンスという立て付けにおいては大阪は超並列トラックから始まりドラフト制度も取り入れ斬新な立て付けを生み出し続けてますし、札幌(ニセコ)や沖縄はカンファレンスの型を飛び越えてアンカンファレンスとして開催されています。こういった各地で発生し産み出された智慧やエネルギーは他のコミュニティへ伝播し新たな進化を産み出す力になっているのでしょう。更には神奈川のように新たなスクフェスの誕生にも寄与しているのだとも思います。これってすごいことですよね。各地それぞれはもちろんのこと、それらも含めた全国のコミュニティが形成する「日本のアジャイルコミュニティ」がこれからどうなっていくのか、とても楽しみです。

さて、この大きな流れの中で栃木はどうなのか。まず2023をふりかえると、スクフェス大阪とスクフェス三河では栃木トラックとして現地サテライトという場を設ける試みをしました。品川アジャイルの支援も受けながら運営の仲間と共に場を作る楽しさ、参加者との出会いは貴重なものでありとても有意義な体験だったのは間違いありません。ただこれは集まってくれた運営の仲間たちのいろんな思いや考えを交えた上で「スクフェス栃木」とはせずサテライトに留める選択をした結果でもあります。

これを踏まえ2024以降はどうしたいか。「スクフェス栃木」を名乗る何かをするのか。これは正直まだわかりません。2023を踏襲するかもしれないし、或いはプロポーザルを集めるようなカンファレンスをするかもしれないし、或いはアンカンファレンスにするかもしれないし、或いは何もしないかもしれません。機会は来るべきときに来るものと構え、今後の流れの中で運営たちと考えていければと思っています。大した結論がなくてすいません。

と、そんなこと言いながらも「那須高原あたりのペンションかコテージ貸し切ったり、キャンプやグランピングもいいな」なんて好奇心があったりもします。さてどうなることやら。

とりとめがなくなりつつあるのでそろそろここらへんで終わりとします。読んでいただきありがとうございました。是非RSGTやどこかのスクフェスでお会いしましょう。

明日は新潟のじゅんぺーさんです。