海馬瀬人「モンスターではない、神だ!」
これを聞いて盛り上がれる奴だけこの映画を見ろ!
見ました。めっちゃよかった。
端的に言うなら原作遊戯王のアディショナルタイム。遊戯が王との別れの覚悟を決め、王が冥界へと帰った。その後日談である。
もちろん定番の絶対悪は登場するし、お決まりの世界滅亡の危機も訪れる。けれどそれは些細な事。ライバルである王との決着をつけ損ねた海馬と、王と決別した遊戯。この二人の物語の終幕こそがこの映画の本質だった。なお主役は海馬。
と、これ以上はネタバレなのでぜひ見てくださいということで。ここからはキャラデザとか演出とかで思ったこと。
すべてが遊戯王ファンのためにデザインされている映画だった。
遊戯王をノリしか知らない人にはつらい映画に違いない。原作遊戯王かアニメ遊戯王を知っていなければ理解不能なストーリー。ルール説明をすっ飛ばして超スピードで進行するカードゲーム。海馬の突飛な行動と独特な言い回しの暴走。悪役の意味不明な世界観解説。
けれどいったん視点を変えて、遊戯王ファンになってみると世界が変わる。「尖って強調されたキャラクターの味」「デカくてかっこいいモンスターとその猛攻を防ぐ罠カードの応酬」「障害すべてを粉砕せんとする海馬瀬人」「世界観はノリと勢い」
海馬と遊戯、そして王のその後を描くためだけに、それ以外のすべてをかなぐり捨てているようにすら見えた。かっこよくて熱くなれれば、細かいルール確認なんて蛇足だよなぁ?
そして、最もJ.K.が評価しているのは解釈の余地を残すような演出がちりばめられていること。
言葉や表情、声音、さらにはデュエルの勝敗や結末すらも解釈の余地を残すように作られている。作画も声優さんの演技力も構成も何もかもすごい。あっぱれ!
遊戯王好きには本当におすすめです。
以上
追伸
もし「原作遊戯王やアニメ遊戯王の結末知らないからなぁ」と二の足を踏む人がいたらKONAMI公式がアニメ遊戯王の最終回4話を挙げてるからそこ見れば大体わかる。古いけれど古すぎて逆に笑えるからおすすめ。映画はもっとノリと勢いと演出のごり押し。