今回は人が死ぬ話になる。タイトルの通り普段全く話さない震災の話をしようと思う。
わたしには大好きな姉がいた。血は全然つながってないけれど幼い頃からの付き合いで、さっぱりとしたかっこいい性格だけれど、ちょっとロマンチストで誕生日にわたしの絵を強請る、そんなひとだった。過去形なのはこの人は死んでしまったからだ。
震災でたくさんの人が亡くなった。彼女も震災の年に亡くなったが、その1人にはカウントされなかった。震災の後で自殺したからだ。
正直珍しい話ではない。震災で財産の一切合財を流された人や、自分だけが生き残ったと思う人、震災で仕事が多くなり断った客に当たり散らされて鬱になった人、震災に乗じて強姦された人、ペットを連れて行けなかったひと、親を見殺しにしてしまった人、色んな人が後から亡くなった。
でもこの人たちは直接震災で亡くなったわけではないので被害者の中にはカウントされない。行方不明ではないので、そこにもカウントされない。
テレビでは震災は津波の時の光景ばかりだが、他にも放映されないひどいことがたくさんある。書くのもしんどいし色んなものがあるのでそこは割愛するが、とにかくこんな酷いことがたくさんあってそれは震災のせいなのに、被災死亡者には含まれないのがわたしは不満だった。たぶん、勝手に自殺した人だと言われているような気持ちになるんだと思う。
でも、先日の地震で色々思うとこがあり、今まで見たくもなかったので調べなかったあの時のことを検索したら『被災関連死』としてカウントされていることを知った。そしてそれが被災死亡者数に合算されていることも。
割とすぐにそういう形になっていたのかもしれない。今更わたしが知っただけかもしれない。それでも知れて良かったなと思った。
彼女の仏壇は彼女の家族には用意されなかったのでわたしの実家に仏壇がある。実家に帰ったら報告したいな。