W10 2014.3.4 - 3.10 『雨降って、ジ・エンド。』『もじ イメージ Graphic 展』

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今週も5kmを7回走った。遅い上映時間の映画を観に行った翌日は早起きはできなかった。日曜日は配偶者を誘って一緒に走った。配偶者は長らく運動習慣がないので、ゆっくりと2kmだけ走り残りの3kmは一人で走った。会話をしながらのんびり走るのは楽しかった。週に一回くらいできるといいのだけれど。

応援するチームは開幕から3戦勝ちなし。どれも勝ち点を取れそうな流れから終盤に押し切られてしまって負けたり引き分けたりだ。やはり上位ディビジョンは厳しい。3戦勝ちなしとなってゴール裏からも罵声が出てきたようだ。「金を払って遠くまで来て応援しやっているのに何をやっているのだ」といった気持ちなのだろう。その感情が湧く筋道は理解はできるけれど、納得はできない。来週のホームゲームでは、その彼らも喜べるような結果になるといいなと思う。

村上春樹『一人称単数』

著者本人に起きた出来事風に語る短編小説集。短編集ではあるけれど、だんだんと村上ワールドへと引き連れていくギアが上がっていく感じがある。現実的な語り口と突拍子もない出来事。7作目の『品川猿の告白』で自分の中では頂点に達して「まじかよ」と笑いながら堪能した。

映画『雨降って、ジ・エンド。』

映像ユニット「群青いろ」による作品。劇場公開作品は17年ぶりらしい。

主演は古川琴音で2019年に撮影されたらしいので、実質主演デビュー作となる。4年以上前にこの存在感が確立されていたのかと驚いた。なんなら今まで見た彼女の演技の中で一番好きかもしれない。

内容はSNSでの承認欲求に囚われて他者を軽んじた行動を取ってしまう主人公や世の中から認められることのない性的嗜好について。悪というのは本人によるものなのか、社会が作り上げるものなのかと問いかけるような作品だった。ファンタジックでユーモラスだが、芯のある良作だった。

作中に『ロマンティックあげるよ』が使われていて、観終わった後に「やっぱり良い曲だよな大豆田とわこも歌っていたな」とか思って、Spotifyで探して子どもの頃の毎週水曜日、ドラゴンボール終わりに聴くこのエンディングの切なさを思い出していたところ、鳥山明の訃報が報じられた。ショックだった。

ドラゴンボールのコミックはうちにはなくてDr.スランプはあった。繰り返し繰り返し読んでいた。今になって思うと、あのクオリティの絵が物心つく前から刷り込まれているというのは幸せな事だ。ドラゴンボールは児童館に全巻置かれていて「天国か」と思いながら読み耽っていた。ドラゴンボールがあったら神龍に何を頼む?という話を友達と何度しただろうか。何発のかめはめ波を打っただろうか。武空術で空を飛ぶ夢を何度見ただろうか。

ありがとうございました。ご冥福をお祈りいたします。

『もじ イメージ Graphic 展』

21_21 DESIGN SIGHTで開催されていた展示。昨年から行きたいと思いながら結局終了間際の滑り込みになった。

80年代から90年代のDTP勃興期を起点に現在までのタイポグラフィーを軸としたプロジェクトをまとめ上げた展示。多くのものが見たことがある作品ではあるのだけれど、テーマに沿ってまとめられることで現在の潮流までの流れを体感することができて、見に行ってよかったと思える展示だった。

漢字、ひらがな、カタカナ、ルビ表現を縦横自在にアルファベットもおり混ぜる日本語独自の情報空間の複雑さと豊かさをあらためて感じる。最近多く見る作字作品なども多く展示されていて、若手のデザイナーもきちんと取り上げられているのも良かった。最後の方に展示されていたThe Designers Republicの作品って今の作字ブーム(とまでは行かないかもしれないけれど)をずいぶん前に国外からやっていたんだなと思うと畏敬の念が増す。

日本タイポグラフィ年鑑などのアーカイブが置いてあって、かなりの時間をかけて古いものを読ませてもらったのだけれど、80年代90年代の豊かさを感じた。

来週

『水平線』『落下の解剖学』を観ておきたい。『オッペンハイマー』の原案本を図書館で借りてきたので読む。一週間では読み終わらない分量だけど。確定申告がいよいよ期限です。個人開発のアップデートのためのドキュメント作りがほぼ終わったので、公開する。