感情、同じ穴の貉、暖を取る

k19so
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「ひとの悪口を言わない」ことがよきこととして育ったため、人に対してなんらかの悪感情を向けている言動を見ると、それがたとえ親しく仲の良い人でも心の中に複雑なものができてしまう。一番悲しいのは、自分・親しい人A・親しい人Bが居たとして、自分とAだけがいるときにAがBに対して抱えるわだかまりを言う瞬間かもしれない。わたしはそのとき、どうすればいいのだろう。

これは保身であり、自分勝手だとは百も承知である。その悪口が自分に向けられたものでないのであれば、こちらが勝手に悪感情に感化されて悲しんで被害者ぶっているにすぎない。

どうやったって人間は人に対して善性100%ではいられない。いられるわけがない。自分に対して良くしてくれて大切にしてくれる人にだって嫌いな人はいるし、そのことを吐き出さずに生きていくのは無理だ。

善人の感情デトックスに対して許容をする必要はなく、スルーができればいい。それが難しい。魚の骨の様に、ひとがひとへ向ける悪感情がひっかかる。そういう感情を今こうしてしたためていることで、わたしは「悪口を言うひとの悪口」を誰でもない誰かに対して言っていることになるのだから、同じ穴の貉なのだ。

きっと今は寒いから、誰しも心がささくれて些細なことに対しても過剰に反応してしまう。人々を見ているとそう思う。そしてわたしもその一人だ。

今日も暖かくして寝よう。同じ穴の貉で身を寄せ合って寝よう。

@k19so
Internet Oyster Baby