こんがり、パン(☆☆)
おいしい文藝シリーズ。まあ、思ったより別に… パンの話というよりはパンにまつわる文化と時代背景と作家自身の思い出の話。江國香織のフレンチトーストと、角田光代のホームベーカリーの話が好き。
羊と鋼の森-宮下奈都(☆☆☆)
半分エッセイみたいな感じした。北海道に行くことがあったら一緒に持って行きたい小説。原民喜の小説は近々読んでおきたいなーと思う。
月とコーヒー-吉田篤弘(☆☆☆☆)
ずっと探してて本屋で見つけた時嬉しすぎて即買いして即読みした。これこれこれ…
「先が気になって眠れなくなってしまうお話ではなく、あれ、もうおしまい? この先、この人たちはどうなるのだろう──と思いをめぐらせているうちに、いつのまにか眠っているというのが理想です。」らしいけど、全然一晩で24編読んでしまった。幸せ… ファミレスを享受せよとかジブリ作品の食事シーンとか、古のお題サイトとか、そういうのが刺さるなら絶対に好きだと思うので、誰か読んで……
優しくて寂しくて静かで柔らかくて詩的で、吉田篤弘の本ってほんとに唯一無二なんだ~装丁も小さくて可愛くて最高。悲しいときのお守りにしたいハードカバー。
52ヘルツのクジラたち-町田そのこ(☆☆☆☆☆)
面白かったー!似たものどうしの「52ヘルツのクジラたち」の、葛藤と諦めと捨てられない期待が切実で印象的。久しぶりに続き気になる系の本読んだ気がする。自分がちゃんとした(自律した)人になるより先に、自律した人を味方につけて信じることから始めた方がいいとは理解できても、それってほんとに難しいしわかんないよな 他人に期待することの危うさと重要性のバランスを健全に保つことって難しいしどうしたって個人の環境と思想が色濃く出るけど、だからこそ仲間(=52ヘルツのクジラ)を見つけたときの共鳴というか喜びって何にも替えがたいし、うまいバランスで大切なひとと関わるのっていちばん大切で意識しといた方がお互い気が楽になれるんだろうな
月と散文-又吉直樹(☆☆☆☆)
我らが(?)又吉直樹氏のエッセイ。めちゃくちゃ読みやすいし面白いし、ほぼ1日で読んだ。なんか、全然関係ないけど社会人になってからエッセイの面白さに気づいた気がしてて、結構最近色んな人のを読んでる。
太宰とか有名どころの純文学を好きって言うと間違いない的なとこ、へえ~…となった。又吉直樹=純文学好きのイメージがすごいあったけど、そういう理由もあったんだな~と… 本人から出る「実はあのときこうだった話」ってやっぱり面白い。行動と思想の背景を知るのが好きなので
おちくぼ姫-田辺聖子(☆☆☆☆)
めちゃくちゃ読みやすかったー。購入動機は田辺作品だったから。古典に微塵の興味も抱いてこなかった人生なので、これくらい意訳してもらえた方が私的には合ってたのかも。私にしては珍しく、今の大河ドラマも見てたりするのでそれもあったかな…
レモンと殺人鬼-くわがきあゆ(☆☆)
は?
趣向変えて『驚きのどんでん返し!』系の本を読んでみたんですけど、なんか…趣向凝らしたろ感が強くて胃もたれした。あと長年最悪男とサイコパスを専修しているせいで(?)、半端なサイコパスに魅力が感じられず……ミステリのネタとして使われるサイコパスほど虚しいものって無いから……
なにごともなく、晴天。-吉田篤弘(☆☆☆☆)
何よりあとがきがめちゃくちゃ良かった。やっぱりどことなく吉田篤弘作品ってジブリ感あるなー。荒野のベーコンライス食べたい。あと、どうでもいいけど要所要所で勝手に「有栖院御国と私」に思いを馳せながら読んでた。邪念。
さくらえび-さくらももこ(☆☆☆)
全部あのアニメのナレーションとまる子の声で聞こえてくる。すごい。食べ物の描写が好きすぎて、それだけまとめたエッセイあったらめちゃくちゃ読みたいなーと思った。