続・就活

萩原糸保
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もうこれは死ぬしかなくない?目標を失ってどうやって生きろと?

 やらかした死んだ詰んだ無理と嘆いていた面接は、なんと奇跡的に通過しており本日最終面接を迎えた。いや、迎えたと言うかもう終わったんだけど。

  最終面接は前回と違い対面での実施された。場所を確認するために早く向かおうと思っていたのに映画館にガンダムSEEDのグッズを確認しに行っていたらギリギリの時間になってしまった。ここ最近は常にガンダムSEEDと共に生きている。ちなみに目当てのグッズは置いていなかった。

 若干迷いながらも、時間通りに辿り着きいざ面接。よく回るな自分の口と思いながら面接官の反応を見て「あ、死んだ」と思った。仕方がないよね、その質問がきたらこう返すしかないじゃないか。それが面接官の望んだ回答じゃなかったとしても答えてしまったのだから後戻りはできない。ああ、思想強め女だと思われたかな。意見はっきりしてるのが私の長所ですごめんなさい。そんな人間はこの会社に必要ないんだよと言う感じですよねあはは!!!

 帰り道、溢れ出る感情をどうにかしたくてとりあえずダッシュで帰った。呼吸を止めたら速く走れるって昔小説で読んだ。止めれるところまで止めて、走って、息苦しさで足を緩める。突然走り出して、突然息切れして止まるスーツ姿の女。怖すぎる。近づかないでおこう。

 この前死んだなと思って一度捨てた企業研究ノートは最終面接が決まった日に拾ってきた。でも、今度こそもう要らないので破いて捨てる。ビリビリと、何もなかったんだ、最終面接どころか書類審査も私はそもそも応募さえしていない。そんな会社知らない。知らない、記憶から消してしまおう。そうしないと、悲しくなってしまうから。書類を送ってから一月くらい経った。悩んで書いた履歴書に面接対策として調べまくった会社の情報も何も知らない。なかったことにしよう。検索履歴は全て削除して、登録していたサイトはまだ結果が来てないから消せないけれど、飛ばされてきたメールは全て削除した。この1ヶ月、ずっと悩んで苦しんで、採用されたいけれど、そんな自信はなくて「採用されている」と思うと不採用だった時に悲しくなってしまうからそんなことはないと蓋を閉めた。これで終わり。もう悩まなくていい、それだけでいいじゃないか。

 次は何をしようかな。もう日本飽きたんだよな、と飽きるほど何かしたわけではないのにそう思う。海外に行こうか?ワーホリの年齢制限がくる前に行ってみるのもいいかもしれない。でも、海外に行って何がしたいんだろうか。語学力をあげたい?その先は?その先が思いつかない。

 骨を埋めるつもりで受けた会社から断られて、また骨を埋める先を探さなければならなくなった。墓はそんな簡単に見つかる場所じゃないんだよ、と憤ってみる。それでも、生きていかなければならない。あと365日を40回くらい繰り返さなければならない。

 あーもう!とりあえず明日はバイト!日銭を稼ぐぜ、貧乏暇なしってな!!!