わたしはボリスのような友だちが欲しいのだ。
それはずっと。
ボリス、それはりゅうのこどもの名前。
「エルマーのぼうけん」という児童書シリーズがある。
わたしが初めてこの物語に触れたのは、こども劇場という団体の開催した演劇を見たときだった。
おとこのこの冒険譚にいたく感動と興奮したことを覚えている。
その日の物販で原作とレコード(だったかな?)を買ってもらった。
ずっと読んでた。何度も聴いていた。
あまりに何度も読んでいるので、親が「エルマーのぼうけん」の続編「エルマーとりゅう」「エルマーと16ぴきのりゅう」を買ってきてくれた。
親、グッジョブ。ヘビロテ本が2冊増えたよ。
それは今も手元にあるよ。
(常にエルマーがりゅうを助けているようにも見えるけれど)
エルマーはりゅうのことをともだちだと言い、りゅうもエルマーをともだちだと言う。
いくつかの冒険のあと、最後には抱き合って別れる。
きっとそれっきりのともだちとの別れ。
でもお互いにとって一生のともだち。
自分のこどもに、きっとそのまたこどもにも語りついでいくくらい大切な。
たった数回一緒に過ごしただけでも、お互い「感謝」と「大切」が満ちる「ともだち」。
もう二度と会えない、会わないとしても、忘れることなく思い続ける「ともだち」。
いつかともだちができるなら、りゅうのようなともだちが欲しかった。
幼いころからずっと、それは今でも。