誕生日に初めてフィルムカメラを買った。
CanonのEOS7。
写ルンですは大人になってからも触ったことがあるけれど、
こういうフィルムカメラを触った記憶は少ない。
子どもの頃に銀色のコンパクトなフィルムカメラを両親が持っていたけれど、
バシャバシャ撮ってしまうからすぐ取り上げられた気がする。
だからほとんど初めてのフィルムカメラだ。
そろそろ使ってみようと思った。
桜を撮ってみたいなと思った。
でも大雨が降って強風が吹いてしまったので、一気に桜は散ってしまった。
うかうかしていた自分に対して思うところはあるけれど、
どうであっても最初は桜の写真が撮りたい。
そう思ってフィルムカメラにフィルムを入れた。
正直、フィルムを入れるのが少し怖かったのだ。
失敗したらどうしようと思ってしまったのだ。
でもフィルムを入れないと撮れないから、一歩踏み出さないといけなかった。
その勇気が出るまで少し時間がかかってしまったのだ。
フィルムをケースから出すのも、引っ張り出して挟むのも、初めてだった。
どきどきしながらフィルムをセットした。
セットをして蓋を閉めると、巻き上げる音がした。
その音はフィルムをしっかり入れられたという安心感を与えてくれて、明日はフィルムカメラで撮っていこうという気持ちに切り替えてくれた。
私の心もセットされたのだ。
(4/10に書いたものです)