鍛冶屋と話した。魔女の明るい性質を好ましく思うと言われた。明るいだなどとは、はじめて言われた。それも、「魔女が魔女である大前提として全人類が好きではない」という吐露のあとに。鍛冶屋に言わせると、その突き放し方と距離感はからりとして非常に明るくみえるのだという。驚いた。
鍛冶屋はといえば、魔女に比べるとたしかに湿度が高いのである。鍛冶屋は、なにか揺るがない善なるもの、美なるもの、永遠なるものの実在を信じている。これまでには気配すら感じたことがないとしても、今生で目にすることは叶わないかもしれなくとも、疑いはしないのだ。