2024.3.31

ばくぜんとパートナーのことを書くのを遠慮していたんだけど、なぜ遠慮する必要があったのか考えてみたら合理的な理由が見つからなかったのでこれからはたまに書くことにした。ともに暮らしていてこうした日々の書きつけには出てこないというのもかえって不自然な話だし。

 


6連勤明けの今日は午前をひとりで、午後をパートナーと過ごした。1日しか公休がない週は用事を済ませるのと休むのとのバランスがむずかしい。

午前はまずは散髪。うっかり半年放った髪を刈り上げてもらった。なんせ凄まじい直毛、凄まじい毛量なので短くしすぎると広がって八方に解散してしまう。だから散髪といっても限度があり、終わったあとはいつも少しチェッという気持ちになる。

散髪後の後ろ姿。首筋や耳がしっかり見える程度に刈り上げているが、頭頂部から伸びている髪は刈り上げのラインときれいにつながる程度の長さが残されている。

どの美容師さんにもこれ以上短くすると寝癖直しがダルいよと言われるので妥協している。

髪を切られながら『水歌通信』を読んだ。わかる歌もわからない歌も、散髪のそぞろのなか咀嚼するのが楽しかった。誰もいない部屋で黙々と読むのもいいけれど、この本の初読はざわめきのなかと決めていたので今日はそれが叶ってよかった。

 

散髪のあとはヒンジがいかれたノートPCを修理に出した。ふた駅隣にできたリーズナブルな修理屋は個人経営らしく、居抜きそのままの佇まいがなんとなく頼りない。店内には中古PCがいくつか並んでいた。ほかには手書きの値札や使い古した電卓、ラジカセなんかが目に入り、ローテクという単語が脳裏をよぎる。受け付けてくれた高齢のスタッフさんの耳が遠かったのが気がかりだけれど、症状と要望は事前にメールで伝えてあるからたぶん大丈夫だろう。ヒンジ修理だけで済んでくれるといいな。

 


午後はパートナーと合流。先日車で行ったブーランジェリーを電車で再訪することにした。

のだけれど、ちょうどお昼どきだったので行く道すがら見つけたレトロな喫茶店に入る。店内に客の姿はなかった。銅板のランプシェードが卓ごとに吊り下げられ、灯りはそれと窓から射す陽光のみ。薄暗さがかえって心地よく、くつろいだ気持ちになる。

メニューをひらいて初めてここが喫茶店ではないことに気づく。カツレツ、ポークソテーにタンシチュー。洋食屋さんだね、とパートナーがはしゃぐ。喫茶店ではついナポリタンを頼みたくなってしまうけれど、それならばと今日はエビフライとハンバーグステーキのプレートをふたり分、それにハムサンドを1皿注文した。文字ばかりのメニューで写真がひとつもなかったので少し不安を抱きながら待つこと15分。

デミグラスソースのハンバーグステーキ、エビフライ3本、サラダが載ったプレート。いかにも昔の洋食屋といった趣き。
ハムサンドが載ったプレート。サンドイッチは長方形。

いいんですか? ほんとうに? 揚げたてのエビフライが3尾も? 生野菜もこんなに……何かの間違いじゃないだろうか。ハンバーグは粗挽きで噛むたびじゅわっと肉汁が滲み出してくるし、付け合わせのグラッセは大きく切ってあるのに柔らかくてあまい。これでしめて2,500円。店を出てから、もしや夢だったのかな、また来られるといいけど……とパートナーと言い合った。

 

本命へ至る道のりはそこからほんの10分程度だったのに、あまりに暑いのでコンビニや日陰で小休止しながら歩いたら倍の時間がかかった。昼過ぎのブーランジェリーはそれでもなかなか賑わっていて、駐車場の出入りもひっきりなし。惣菜パンは軒並み売り切れ、残っているのはおやつに向いたものばかりだ。

ブーランジェリーの店内。デニッシュだけで10以上もの種類が所狭しと並ぶ。

ぶどうやブルーベリー、いちごなどがまるごとどっさり載ったきらきらのデニッシュたち。ここにはほぼデニッシュしか映っていないけれど、もちろんほかのパンもこんなふうにおいしそうで、実際おいしい。

前回はカヌレをひとつずつ買って帰った。食べてみたらそれきりしか買わなかったことをひどく後悔したので、今日は6つ残っていたのを思いきって買い占めた。食べるときはいい紅茶を淹れよう。楽しみだな。

 

ブーランジェリーをあとにして向かったのは近くの公園だ。本当はここでパンを広げてお昼にしようと思っていたけれど、私の午前の用事がおしたのでパートナーが持ってきてくれた温かい紅茶を飲みながらのんびりするにとどまった。

私とパートナーが背中合わせに立って手を繋いでいる様子

ときどきこんなふうにコーデ記録を兼ねてふたりで写真を撮る。人に頼むほどのことではないので、適当に置き場所を見繕う。今回は枯れた木のうろにスマホを置いて撮った。

パートナーは今日の天気に合わせて先日買ったワンピースをおろしてきたらしい。ミモレ丈のかろやかな裾を風になびかせるのがよく似合っていてかわいかった。ワンピースだのドレスだのを自分で着ることはあまりないけれど一着の服として眺めるのはとてもすきだ。パートナーがワンピースを着るのをこのみ、そのうえ似合うひとでよかった。

16時をまわる頃には風が出てきたので素直に帰路についた。日が落ちる前に家へたどり着き、やれやれと玄関を開けると足元にねこがいた。ドアに張りつくようにして入り待ちをしていたらしい。おなかを出して転がりながら文句を言うのがおかしくて、ふたりで笑いながら順番にかれを撫でて家に入った。

@kamiokafu
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